理事長挨拶
プロジェクトマネジメントの起源はピラミッド建設にさかのぼるといわれています。200万個を超す石を20数年間で正確に組み上げ、後世に残るモニュメントを建設する事業は、まさにP2Mのプロジェクトの定義にある「価値創造事業」そのものであるといえます。 同時にそれは、ナイル川の氾濫で衣食住を失った国民に衣食住を提供し、王の統治の元で国を安定的に発展させるという、ミッションの実現を目指したプログラムマネジメントの起源であったともいえます。 PMAJは、1998年に発足したJPMF(日本プロジェクトマネジメントフォーラム)という、エンジニアリング協会内のPM実践家の有志が立ち上げた集団と、2002年に発足した、PMCC(プロジェクトマネジメント資格認定センター)というP2Mガイドブックを基礎とした資格試験の運営組織が、2005年にNPOとして統合される形で形成された、日本におけるプログラム&プロジェクトマネジメントの草分けとなる団体です。 その情熱を、20世紀における日本の産業発展の基礎を作ったエンジニアリング産業から受け継ぎ、その知識基盤を、世界に先駆けてミッション実現の手段としてプログラム&プロジェクトマネジメントを位置づけたP2Mガイドブックに置いています。 現代社会は、急激に発展する技術、拡大するリスク、グローバルに錯綜するステークホルダーの要求など、大きな環境変化に直面しています。P2Mの提唱するプログラム&プロジェクトマネジメントの思想は、そのような環境の中で、組織のミッションを実現していくためのフレームワークとして、その重要性はますます高まっているといえます。 この度、PMAJの理事長を引き継ぐにあたり、改めてナイル川の氾濫の中でも国を安定的な繁栄に導いたプログラム&プロジェクトマネジメントの精神を手本とし、P2Mの思想の普及による公益への貢献を通じて、日本の産業の発展に貢献していきたいと考えています。 よろしくお願いします。 |
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理事長 加 藤 亨 プロフィール |