令和元年7月1日付で日本プロジェクトマネジメント協会の会長を拝命いたしました髙橋です。
プロジェクトマネジメントという視点からの私の経験は、古典的かつ典型的なプラント設備の受注からホットランまでのプロジェクトを現役の技術者時代 国内外の製鉄プラント分野で実行してまいりました。定められた工程、目標とする予算で所定の性能・品質を実現するため多種多様な関係者の力を結集し、協力して進めねばならないプロジェクト実行(マネジメント)は非常に難しくもありましたが、やりきった時の歓びは忘れられないものでした。私の若い頃はプロジェクトマネジングの考え方・手法が未だ体系化されておらず、個人の経験が今と異なり幅をきかせていた様に思い出されます。その後、本協会の活動などによりプロジェクトマネジメントは大幅に普遍化・体系化されて社会におけるその知識度は大いに高まったと思われます。
しかしながら、近年は、プロジェクトの概念もその業種的裾野が拡がり、またデジタル化・情報化技術の高度化と大量化によりビジネス社会から求められるプロジェクトマネジメント自体は従来に増してスピードと精度が要求され、また同時により複雑で困難性の高いものとなり、関係者のプロジェクトマネジメント能力は継続的に向上させる必要に迫られると想定されます。
こうした環境の中で、プロジェクトマネジメントの知識と知見をより高めたプロフェッショナル人材を育成確保することが企業価値を維持向上させる上で必須であり、日本経済の発展にも欠かせないものと感じ、私はこの人材育成に資する多様な支援を推進する本協会の更なる発展に少しでもお役に立ち、それを通じて社会に貢献できればと考えております。
よろしくお願い申し上げます。
会 長 髙 橋 誠 プロフィール