〜デトックスしませんか〜
木犀草(ペンネーム):6月号
じめじめした時期だからこそ、すっきりした気分で毎日を過ごすために、「デトックス」について考えてみました。
デトックスって何?
ここ1、2年のうちに、女性誌で、美容やダイエットの特集によく見かける言葉に「デトックス(detox:毒出し)」というのがあります。私たちは、生活しているだけでも、鉛や水銀などの有害金属や有害化学物質を体内に蓄積してしまうそうです。
本来、私たちの身体には、内側に溜まった有害物質を排出する働きがあります。しかし現代人は、その働きが弱くなっていると言われます。デトックスは、サプリメントの摂取や運動、食生活の改善によって、それらを体の外へ出そうという考え方です。悪いものを出すことで体内を浄化し、健康を増進させよう、というものです。その効果として、新陳代謝の活性化、ダイエット・美肌効果、内臓機能の向上、肩こりなどの解消、生活習慣病の予防、などが期待されています。
女性の間では、健康食品、スポーツクラブ、エステサロン、ヨガ教室などでもデトックス効果をうたったものを多く見かけます。実際の効果はわかりませんが、不要なものを出してスッキリする、というのは、なんだか気持ちがよさそうな気がします。
毒素が溜まるのは身体だけじゃない
身体の調子が悪いと、なんとなく重い気分になるし、逆に、心がいきいきしているときは身体が軽く感じたりします。私たちの身体と心はとても強く結びついています。
そこで、質問です。毒素が溜まるのは身体だけでしょうか?
実は「心」にも毒素が溜まるのです。その毒素とは、“ストレス”です。もちろん、ストレスは、適度なプレッシャーといういい意味で使われることもあります。問題は、必要以上にストレスが溜まっている状態の時。イライラしたり、気がふさいだり…。まさに、「心に毒素が溜まった状態」と言えるでしょう。
心に毒素が溜まった状態では、新しい考えやアイデアが思いつきにくいものです。また、心のゆとりが奪われるため、新しい視点を受け入れることもできなくなってしまいます。余裕のあるときは「面白そうだな」とチャレンジできることでも、ストレスが溜まっていると「めんどうくさい」と思ってしまいませんか?柔軟で吸収力の高い心を取り戻すために、さぁ、溜まったものを吐き出しましょう。心のデトックスです。
簡単にできる心のデトックス
心の毒素がストレスなら、心のデトックスは、ストレス発散ということになります。ストレス発散というと、何を思い浮かべますか?デトックスの基本的な考え方は”悪いものを外に出す”ですから、溜まっているものを、とにかく”外に出す”のが効果的です。
心に溜めていた不満や愚痴を誰かに語るのもいいですね。また、運動して”汗”に形を変えて出すのもいいでしょう。どんな方法でも構いません。我慢して溜め込まないで、外に出してしまうのがいいのです。とある精神科の先生も、「よく話す人ほど、ウツになりづらいんですよ。話すのが苦手なら紙に書いてもいいので、とにかく溜め込まないようにしてください」とおっしゃっていました。
私のストレス発散方法を2つご紹介しましょう。ひとつは、ひとりカラオケ。普段の生活で大きな声を出す機会は少ないものです。カラオケボックスで思い切り大きな声を出すと、とてもスッキリしますよ。ひとりですから音程がおかしくても気にしない、気にしない。わーっと叫ぶだけでもスッキリします。
もうひとつは、泣けるビデオを見ること。わんわん泣いて涙を流した後は、なぜかスッキリします。涙は心の浄化剤とは、よく言ったものです。もちろん、笑えるビデオもいいですね。周りなんて気にせず、思いっきり声を出して笑ってください。ストレスを笑い声に変えて外に出してしまうなんて、素敵じゃないですか。
もちろん、カラオケもビデオも一人ではなく、仲間と一緒にストレスを発散しあうのもいいですね。ただし、その際は、お仲間のストレスを吸収してしまわないようにご注意、ご注意。
さいごに
溜めていいのは貯金だけ、とも言います。ちょっと毒素が溜まったな、と思ったら我慢しないで早めに発散してくださいね。心も身体も軽やかに、スッキリした気分で毎日を過ごしましょう!
編集者コーナー
このコーナーの編集担当二人が語ります。
木犀草(もくせいそう、以下「も」)「あ〜〜〜〜〜〜〜♪」
花水木(はなみずき、以下「は」)「あれ、もくちゃん、大きな口を開けて、どうしたの?」
も:「発声練習しててん。大きな声で歌を歌うのって、顔の表情も活き活きして、お肌にいいんだって!」
は:「あたしも、たまに歌うことあるけど、気持ちいいよねー。デトックス効果を実感するね。」
も:「美味しいもの食べながら、おしゃべりするのも、ある意味で、デトックスだね。」
は:「そうだねー、この前も女子ばっかり集まって美味しいもの食べながら4時間ぐらい話したね!」
も:「あれは楽しかったねー、食べて笑って話して、ほんとスッキリしたもんね。女性にウツが少ないって説は、おしゃべり効果なのかもね?」
は:「それって、可能性アリだね!あ、そうだ。あの時お願いした原稿って渡してもらったっけ?」
も:「ん・・・と、確かこの辺に・・・あれ?どこだ?いやーん、不要な書類が多すぎて、どこに置いたか分かんない・・・あれー?」
は:「もくちゃんは、机の上もデトックスが必要かもね。笑」
■ 執筆者、編集チーム:木犀草(もくせいそう:ペンネーム)
関西弁バリバリのPS研究会メンバー。キャリア形成をメインテーマに研究活動中。木犀草の花言葉は「陽気、快活」。プロジェクトをサポートする木犀草になりたいな。当コラムの副編集長。
■ 編集チーム:花水木(はなみずき:ペンネーム)
PS研究会メンバーで本業はIT企業の技術職。現在は、教育企画部門に所属し、現場に役立つ研修を試行錯誤している。長年にわたり、プロジェクトという閉ざされた空間で、いかに個人が幸せに過ごすかを追求中。花水木の花言葉は「私の思いを受けて下さい」と「華やかな恋」。 当コラムの編集チームの編集長。
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■ PS研究会について:PS研究会は、財団法人日本科学技術連盟のソフトウェア生産管理(SPC:Software Production Control)研究会のひとつで、2002年から動機付け(モティベーション)に関する研究を続けています。2003年から、PMAJ(旧:JPMF)のIT-SIGのひとつ「パートナー満足と人材活用(PS&HM)ワーキンググループ」としても活動しています。詳しい紹介はこの連載の第1回目をご覧ください。
■ バックナンバー
第1回目2006年9月号 〜このコーナーのご紹介〜(花水木)
第2回目2006年10月号 〜ソフトウェア技術者が働きやすい作業場所とは?〜(楠木)
第3回目2006年11月号 〜プロジェクトチームにおける新人の居場所〜(菜の花)
第4回目2006年12月号 〜挨拶は“安全な仲間”のシルシ〜(木犀草)
第5回目2007年1月号 〜うまくほめて正しく叱る〜(花水木)
第6回目2007年2月号 〜私にとっての働きやすさとは〜(杉の木)
第7回目2007年3月号 〜笑顔の効力〜(銀杏)
第8回目2007年4月号 〜モティベーションをコントロールしよう〜(向日葵)
第9回目2007年5月号 〜人を動かす物語、心に宿る物語〜(孔雀草)
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