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■IT-1
■開始時間:13:10〜14:10
■講演タイトル:
協働体系としてのITプロジェクト
受注ソフトウェア開発に関する一考察
■講演者:
加藤 敦
同志社女子大学 現代社会学部
教授
■講演紹介:
経営学者バーナードは、2人以上の人々の協動的活動の体系(cooperative system)として組織をとらえた。
一般にITプロジェクトは企業内外の既存組織の枠を越える複雑な組織(協働体系)となっている。
こうしたプロジェクトを成功に導くには、アーキテクチャ、契約、人的資源といった協働体系を形作る要素を戦略的にデザインし、主体的にプロジェクトマネジメントを進める必要がある。
本報告では受注ソフトウェア開発(オフショア開発)を念頭に、厳しい国際競争に晒される日本企業がコスト・品質・納期などの目標を達成するため、協働体系をいかにデザインすべきか考察してゆきたい。
■講演者略歴:
1980年東京大学経済学部卒業。
2000年青山学院大学大学院国際政治経済学研究科修了。
博士(国際経営学)。システム監査技術者。新日本製鐵株式会社勤務等を経て2000年4月より現職。
著書:『リアルオプションとITビジネス』(2007年,エコノミズト社)。
■IT-2
■開始時間:14:30〜15:30
■講演タイトル:
オフショア開発の成功と失敗の分かれ道
オフショアの豊富な経験を持つ第一線の実務経験者達が語る
「オフショア開発の成功と失敗の分岐点」
■講演者:
戴 春莉
松村株式会社 システム開発事業部
ITコーディネーター京都理事
■講演紹介:
オフショア開発の実践がIT開発現場に浸透してかなり経過するが、異文化コミュニケーションギャップによる品質・納期などトラブルも多い。
2007年PMフォーラムKOBEをきっかけとして、オフショアのあるべき姿を模索すべく、成功体験を持つ第一線の実務経験者が集まった。
関西P2M研究会オフショア分科会として発足し、見えにくいオフショア開発の生の現場の可視化を試みた。
第一線の実務経験者から苦労した課題やその対応策などを可能な限り「生のデータ」を提示してもらい、集約し体系化した。
メンバーは日本人だけでなく、中国人・インド人もおり、オフショア先の視点も考慮した。これからオフショア開発に携わる人に有益な情報となれば幸甚である。
■講演者略歴:
中国南京大学・情報処理学科卒業。
1989年京都工芸繊維大学大学院工業デザイン専攻卒業。
通産省海外技術研究員として松下電工デザイン部を経て1991年松村株式会社入社、システム開発事業部の責任者。
独自に考案したデザイン手法により、江蘇省とのオフショア開発でブリッジSE兼プロマネとして多数のシステム構築を推進。
■IT-3
■開始時間:15:50〜16:50
■講演タイトル:
ソフトウェア開発プロジェクトの混乱予測技術
■講演者:
水野 修
大阪大学大学院情報科学研究科
助教
■講演紹介:
ソフトウェアの開発期間が短縮される一方、ソフトウェアに求められる品質はますます高くなりつつある。
品質を保ったまま、こうした要求に応えるためにはソフトウェア開発プロジェクトが抱える問題点(リスク要因)を早期に発見して,それらを回避する技術の開発が望まれている。
講演者は、ソフトウェア開発プロジェクトの早期に行うリスク調査アンケートにより、そのプロジェクトが最終的に混乱状態に陥るかどうかを判定する手法を提案してきた。
本講演ではこうした手法について、企業との共同研究の実例を交えながら紹介する。
■講演者略歴:
平成10年大阪大学大学院基礎工学研究科博士前期課程修了。
平成13年博士(工学)取得。平成11年大阪大学大学院基礎工学研究科助手。
平成19年大阪大学大学院情報科学研究科助教。現在に至る。
ソフトウェアプロジェクトの混乱や不具合混入モジュールの予測など、データマイニングの手法を取り入れた実証的ソフトウェア工学の研究を実施。