理事長コーナー
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PMシンポジウム2024

PMAJ 理事長 加藤 亨 [プロフィール] :6月号

 PMシンポジウム2024の受付けを開始しました。
 今年のPMシンポジウムは、会場およびオンラインでのライブ講演を9月5日、6日にタワーホール船堀の大ホールにて実施し、その後10月6日までの1か月間、オンデマンドで配信を行います。皆様のご参加を心よりお待ちしています。

 大会テーマは、
「変革の時代に備える」
~次世代のプログラム&プロジェクトマネジメントとは~
としました。
 今回のPMシンポジウムは、私が理事長として迎える6回目のシンポジウムとなります。最近では、2021年、2022年、2023年と3回、主催者講演として講演をさせていただきました。この時期は、ちょうどCOVID-19によるパンデミックの時期と重なったため、講演の中では、「パンデミックはそれまで起こりつつあった変化を、劇的に加速する。 だから、アフターコロナに向けて準備をしておく必要がある。」ということを繰り返し主張してきました。更には、歴史的な大きな変革は、その時代に生きている人々にとっては小さな変曲点でしかなく、後で振り返ったときに、「あぁ、思い返せば2024年が劇的な変化の始まりだったなぁ」と気づくことがあります。後で後悔しないようにくれぐれもご注意ください、という点も付け加えさせていただきました。
 ところで、「それまで起こりつつあった変化」ってどんな変化でしょう。
 今、世界を見てみれば、至るところで「戦争」と呼べる規模の国際紛争が起こっています。地球環境に目を転じれば、SDGsという国連の全会一致で決議された目標がありながら、地球温暖化は加速し、激甚災害が多発しています。日本では、高齢化が進み、労働人口が減少し、半数の市町村が「消滅可能都市」だと認識されています。
 こうやって書いていると、どうも、現代は、「パンデミックが加速する劇的変化を予測して対応する」という受け身の対応では十分でない時代になっているのかもしれません。
 以前、このコーナーで、江戸時代後期の儒学者 佐藤一斎の「言志四録」の中の、
「一燈を提げて暗夜を行く。暗夜を憂うること勿れ、只一燈を頼め。」という言葉を紹介しましたが、この言葉で重要なのは、「暗闇の中で自ら一燈を掲げて進む」という事なのかもしれません。つまり、パンデミックが引き起こす「劇的な変化」を追うのではなく、暗闇の中で自らどんな変革を引き起こすかを掲げ、それを信じて進むことが「変革の時代に備える」 我々に求められていることなのかもしれません。
 今年の8月、PMシンポジウム2024に先立ち、PMAJはP2M標準ガイドブック改訂4版を発行します。P2Mは、まさに、自らミッションを高く掲げ、そこからバックキャストしてロードマップを設定し、一歩一歩確認をしながら進むためのガイドブックであり、VUCAの時代における「自ら一燈を掲げ」て、変革の時代に備えようとする実務家にとって、格好の指南書になると確信しています。
 PMシンポジウム2024初日の特別講演では、改訂委員会委員長を務めていただいた慶應義塾大学大学院の当麻先生に、「改訂第4版P2M標準ガイドブックの特徴解説」というテーマでご講演をお願いしています。私も、1日目2日目共通のオンデマンド配信プログラムで、「いま何故 P2Mか!価値共創時代のプログラムマネジメント」というテーマでお話をさせていただきます。
 もちろん、PMシンポジウム2024では、P2M関連の講演だけではなく、例年に増して、多種多様なテーマのご講演を用意して、皆様のご参加をお待ちしています。
 先の見えない現代社会で、自ら一燈を掲げるヒントとなるご講演を多数用意していますので、皆様のご参加をよろしくお願いします。
 詳細は、こちらのURLからお願いします。
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