理事長コーナー
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続・地域の力

PMAJ 理事長 加藤 亨 [プロフィール] :5月号

 先日、エンジニアリングネットワーク誌(ENN誌)のインタビューを受け、その内容がENN誌4月25日号に掲載されました。
 インタビューのきっかけになったのは、私がPMAJの地域のPMセミナーに参加する際に、PMセミナーの様子や、移動中の風景の写真や出来事などをfacebookに投稿しているのですが、それがfacebookつながりのENN誌のM編集長の目に留まり、取材のためのインタビューになったという経緯です。
 インタビューの際には、地域のPM研究部会の活動内容を中心に、今後のPMAJの活動の方向性をいろいろと紹介させていただいたのですが、それらをA4見開きの記事にコンパクトに、読みやすくまとめていただきました。ご興味のある方はENN誌をご覧ください。
 記事の内容を簡単に紹介しますと、PM研究部会メンバーの方々や一緒に活動している大学や行政の方々が、プロジェクトマネジメントのノウハウを共有して、各地域の産学官連携により成果を出している事例をいくつか紹介させていただきました。そのうえで、PMAJの設立当初からの方針として、「現場に直結した活動を展開する」ということがあり、その実践として、日本経済の最前線で、元気に活動している企業や大學、行政の方々の事例を、PMセミナーを通して、日本全国に発信・共有し、日本の産業界全体の発展に貢献したいと思って活動しており、今後ともその活動に力を入れていくことを宣言させていただきました。
 このことは、このコーナーの3月号でも、「地域の産学連携活動の最新情報を、日本全国を横通しして相互に学び、提供し合うことで、日本を変革して行くエネルギーの渦を作り出す。」ことに繋げていきたいと伝えさせていただきました。
 ということを考えていたら、4月27日付け日本経済新聞の「私の履歴書」で、コマツの野路國夫特別顧問が次のようなことを書かれていました。
 「・・・日本に足りないものが見えてきた。それを一言でいえば、横の連携の乏しさだ。縦割り社会の日本では各企業や大学、研究所の間の交流が少なく、たこつぼ的環境の中で技術開発に取り組んでいる。(中略)こんな状態でイノベーションの生産性が上がるわけがないと考え、同友会の提言書では「産官学の連携強化」や「人材交流の推進」を盛り込んだ。」
 まさに我が意を得たりと思い、長く引用させていただきましたが、これからの日本の活性化のカギは、「産官学の連携強化」と「人材交流の推進」だと思いますし、その具体的な施策が、日本の各地域の産学官連携の好事例を、日本全国に届ける活動だと確信しています。
 その観点から、2022年度においても、PMAJとしては、地域のPMセミナーをはじめとした、セミナー、シンポジウムを幅広く企画・実施したいと考えています。
 その第一弾として、6月10日に関西PMセミナー2022を開催します。

 テーマを『 新たなコトづくりへのデザイン~伝統と破壊~ 』と設定して、伝統、DX、デザインという今後の日本再生のカギとなるキーワードと真正面から向き合い、その融合に対する大きな気付きを得ることができる場となるよう企画されています。
 多くの方々のご参加を。心よりお待ちしております。

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