今月のひとこと
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 デジタルの日 

オンライン編集長 深谷 靖純 [プロフィール] :10月号

 悪天候が続いた夏の終盤、作物への影響が心配されます。それでも秋は秋、細く痩せたサンマの身が太ってきて、値段も下がってきました。東京付近では、柿の実が色づき始め、いよいよ収穫の秋ということでしょうか。日本酒は、秋あがり(ひやおろし)の季節です。気の合った友と酌み交わせる日が戻ってくることを祈っています。

 創設されて初めてとなる今年、デジタルの日がは10月10日(日)11日(月)にすると決定されました。毎年固定ということではなく、来年は来年で決めるのだそうです。この日は「デジタルに触れ、使い方や楽しみ方を見つける、年に一度の、デジタルの記念日」とデジタルの日のホームページにあります。家庭では、デジタルに接する機会が少ないおじいさん・おばあさんにタブレット端末を送ったり、お子さんとプログラミング教室に行ってみたり、職場ではデジタル化にチャレンジしようと続きます。
 日本のデジタル化が他国に比べて遅れているという話はよく聞きます。PMAJのシンポジウムやセミナーでもそんな講演を多く聞きます。そんな状況の打開策の一つとしてデジタルの日が制定されたのだろうと思います。
 それにしても、デジタルという言葉の響きとデジタルの日という企画には大きなギャップがあります。デジタルの日の個々のイベントはデジタルに彩られているのですが、お祭りで盛り上げようという感覚はアナログそのもののように思います。このギャップがゆえにデジタルの日に背を向ける人もいるかもしれません。
 しかしながら、PMAJは全面的にデジタルの日に取り組むことといたしました。
 デジタル記念日の催しとして、デジタルあるいはDX(デジタルトランスフォーメーション)をテーマにした講演会が様々な場所(WEBサイト)で行われます。「デジタルに触れ、使い方や楽しみ方を見つける」内容が含まれる催しはあまり見かけませんが、これからマスコミを通じて宣伝されると思われます。PMAJが実施する催しは「デジタル化にチャレンジ」をテーマにした講演会です。
 一つは、昨年9月に開催のPMシンポジウム2020で行われた講演の中から好評だったDXをテーマにした講演5本を10月10日から10月末まで無料でオンデマンド配信しようというものです。昨年の講演ですが、まだまだ大勢の方に視聴していただきたいとの思いもあって企画しました。PMAJやPMシンポジウムあるいはプロジェクトマネジメントとの接点がなかった方々に広く視聴していただきたいと思います。
 もう一つはPMAJ会員の方々を対象に開催する講演会です。日頃、シンポジウムやセミナー、講習会等でPMAJを支援いただいている会員の皆様を対象に、DXを担当する佐藤副理事長による講演をしていただきます。さらにワクチンや治療薬の開発等で話題に上ることの多い医薬品業界から中外製薬のDX推進動向を講演いただきます。
 これら2つの催しはデジタルの日があったから実現したといえます。PMAJでは、ここ数年のPMシンポジウムの大会テーマとしてDXを取り上げてきました。しかしながら、DXだけに絞り込んだ催しは今回が初めてです。PMAJとして新たな試みであり、この経験をさらに新しい取り組みに活かす機会があるのではないかと密かに期待しています。そういった意味からも、多くの方に参加していただきたいと思います。
以上

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