2) Care of the alienated young generation in project management
経済のプロジェクト化はGDP比で40%に迫ろうとしている。一方、PMプレイヤー層を見てみると、非常に経験があり、安定してプロジェクトを纏められるPM人口は相対的に減少しており、PM資格保有者は大幅に増加している。そして、経済のサービス化・ソフト化が進んで、ソフトプロジェクトに従事する要員人口は急増して、全PM人口の半分以上と推定される。この層はPMを知らないか、あるいはマネジメントと名がつく体系からは距離を置いている。PM界はこの一番上の層をケアする必要がある。PM界のエキスパートは誰もがプロであるという自負から、難しいモデルばかり訴求する。それもよいが、だれかが、この層をケアする必要がある。田中はロシアでも若手のビジネス人相手に easy-to-understand project design and leadership seminars を実施してる。
3) Cross-fertilization with other disciplines for PM to survive in new normality
フランスHEC(トップ経営大学院の一角)の研究者達が2016年に指摘したようにPMのメソドロジーは環境の変化やイノベーションには対応できていない。PM界のリーダー達はサイロから出て来て、他のディシプリンと協働して新しいメソッドを考える必要がある。ゆでガエルになるな。たとえば、現在主流の気候変動対応のプログラムやプロジェクトは、プロジェクトマネジメントがOSで、マルチ・ディシプリナリー・アプローチを採らないとできない。
4) Proposal for a mezzanine of project management research
PMの学術研究は現在厳格化して、リサーチメソドロジー、リサーチメソドロジー、データ、データとなっている。一方実務家の研究は実務家には面白いが、ほとんど一事例に過ぎず汎用性がない。以前のように、 PMの現場に大きなインパクトを与えれることができるConceptual study やPosition paperの場を提供する中二階リサーチ・プラットフォームが必要。ロシアPM協会のジャーナルはこの点で優れている。
5) Phronetic project management leadership in the BANI world
激動の時代には、Phronesis(実践知:アリストテレスの3つの教えのうちの一つで、科学知とテクノ・ノウハウを繋ぐ知)が必要でPMにもPhronetic PM leadeshipが必要である。日本にも真善美の哲学があり、我が師匠である野中郁次郎先生もマネジメントに真善美を貫くマネジメントの流儀を提唱している。例えばプーチン大統領は極東で大規模なグリーン水素のクラスターを日本企業と中国企業をパートナーとして構築する計画を発表したが、これは真善美のプロジェクトの典型的な例である。
主催者から、最終的に、トップバッターでオープニング・プレゼンテーションを、と連絡を受けたのは一週間前で、他の用事で超多忙であったため、3日間で講演の作成、自分でビデオ作成を強いられたが、現在の世界PMトップリーダー達が決して言えないことを筆者がはっきりと世界に伝えられたことは痛快であった。IPMA首脳からのお礼:
Your Opening Keynote Speech was very much appreciated by the Program Committee and attendees. We are pleased to hear that you also found time in your busy agenda to attend presentations of the fellow speakers at the Congress.