理事長コーナー
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PMシンポジウム2021

PMAJ 理事長 加藤 亨 [プロフィール] :6月号

 6月1日より、PMシンポジウム2021の申し込み受付を開始します。
 今年のPMシンポジウムは、
企業を変える、社会を変える、生き方を変える
~DX時代を牽引するプロジェクトマネジメント~
 をテーマとして、9月2日、3日にタワーホール船堀の会場から、全世界へ向けてのオンライン配信という形で実施します。
 9月の状況が許せば、会場への参加も可能なハイブリッド開催も計画しています。
 9月1日のデジタル庁の開庁を受けて、まさに、「ニューノーマルの時代の幕開け」を宣言するPMシンポジウムとなると考えています。

 昨年6月のこのコーナーのテーマは、「時代はニューノーマルへ、そしてアフターデジタルへ」でした。
 「アフターデジタル」(藤井保文氏、尾原和啓氏共著、日経BP社発行)という本を引用し、DXへの対応のヒントを紹介し、PMAJも変わっていかなければならないことを述べ、PMシンポジウム2020を全面オンラインで開催することを宣言し、そして、「世界は変わった、私たちは変われるか?」という問いで締めくくっていました。
 この問いに対して、振り返ればPMシンポジウム2020だけでなく、多くのPMセミナーを全面オンラインで開催することができ、日常の会議や執務も、多くの部分をオンライン、リモートで実施しており、確かに私たちは変わったと言えると思います。そして、日本も、世界も大きく変わったと思います。しかし、本当の変化はこれからだと感じています。
 パンデミックはそれまでに起こりつつあった変化を劇的に加速させると言われています。例えば14世紀にイタリアで発生した黒死病(ペスト)では、当時のイタリアの人口の4分の1の方が亡くなり、働き手が居なくなったことから、賃金が大きく上昇し、農民の地位向上が進み、一方で人々を救えなかった教会の権威が失墜し、人間性の復活へとつながり、それらの変化が、その後のルネサンスへつながったと言われています。
 2003年に中国で発生したSARSでは、外出を控える人が急増し、ネット通販が急速に加速しアリババが急成長を遂げるなど、中国のDXを大きく加速する結果となり、世界の中での中国の存在感が急激に高まりました。
 さて、COVID-19は、この後の日本に、そして世界に、どんな劇的な変化をもたらすのでしょうか。そして我々は、どのように対応していく必要があるのでしょうか。
 そのヒントはPMシンポジウム2021にあります。
 なぜなら、プロジェクトマネジメントは、変化への対応手段であり、PMAJはプロジェクトマネジメントを生業とする実務家の集まりであり、PMシンポジウムは、その実務家が知りたいビジネス環境や社会環境の大きな変化への対応の実践者や、研究者の実際の事例や研究結果の集大成だからです。
 特定の理論や製品、企業、業界にとらわれることなく、あらゆるビジネスシーンから、現代の変化のキーワードである、DX、SDGs、水素、ジェンダーフリーなどを余すところなく網羅して、厳選して、集約して提供できるPMAJのシンポジウムだからこそ、現在起こりつつある変化への対応の事例を、解決策のヒントを、包括的かつ網羅的に皆様に提供することができると確信しています。
 そして今年のさらなるメリットは、全面オンライン配信とすることで、9月末までの約1か月間にわたり、申込日ごとの基調講演、特別講演、一般公演のすべてを、オンデマンド配信で、好きなだけ視聴できる点にあります。
 ニューノーマルへの対応として、単にコロナ以前のビジネスに戻るのではなく、今起こっている劇的な変化とその対応を盛り込んだ持続可能な復興(サステナブルリカバリー)への処方箋を、ぜひ、PMシンポジウム2021の中で見つけ出してください。
 皆様のご来場、ご視聴を心からお待ちしております。

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