理事長コーナー
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部会・SIG合同連絡会

PMAJ 理事長 加藤 亨 [プロフィール] :5月号

 PMAJのミッションの中に「PM実践家同士の交流を広く推進し、PMの応用力を高める。」という項目があります。PMコミュニティの場の提供ですが、この具体的な活動は、部会活動やSIG活動(以下、部会・SIG活動とします。)として行われています。
 部会・SIG活動は大きく分けると、3つのカテゴリーの活動に分類されます。
  • 部会:定常的に設置され、PMAJの活動の一部を継続的にサポートするボランティア活動。(たとえば、PMシンポジウム部会や例会部会など)
  • 地域PM研究部会:テーマごとの自主研究会やプロジェクトチームを編成して研究や事業活動を行い、PM実践の拡がりを促進する。また、PMAJ主催の地域PMセミナーの企画、集客、当日運営を行う。(現在、北海道、東北、中部、関西、中四国、九州、沖縄の7地区で活動中。)
  • SIG:共通の活動テーマについて、達成すべき目標、活動期間、成果物等を設定して自主的に行うグループの活動。(R&D SIGなど)
 どのカテゴリーの活動も会員の自主的な活動が前提ですが、会員だけに限定してしまうと共有できる知識、経験、ノウハウなどが限定され、活動の広がりがなくなってしまうので、会員の推薦により非会員も参加できることになっています。もちろん、PMAJとしては、活動に参加していただいた方が興味を持って会員になっていただくことを期待していることは確かです。
 これまでPMAJとしては、部会・SIG活動は自主活動であるという前提を尊重し、特にSIG活動については、年に2回の報告をもらう以外は、活動の枠組みを規定して来なかったのですが、私としては、部会・SIG活動の全体像を知りたいと感じていました。
 そんな中で、昨年のこのコーナーでも紹介した、A社のソリューション研究会の事務局から、昨年実施したプロジェクト型学習(PBL)を題材としたソリューション研究会のTIPsの講義を今年も実施してほしいとの依頼があり、先日、完全オンラインで実施してきました。
 久しぶりにソリューション研究会の活動を振り返ってみると、やはり年間目標があって、その目標達成に向けた成果物を決め、計画を立てて実践して、その成果の発表の場があるという枠組みは、活動にメリハリをつけ、活性化するという点では非常に良いなと感じ、部会・SIG活動にもこの運営を取り入れてみてはどうかと考え始めました。
 ただ、PMAJの部会・SIG活動の場合は、定常的に設置する「定常業務」的なものもあれば、大きな将来のビジョンを設定して毎年継続的に発展させていく「プログラム」的な活動や、年間の活動成果を設定して行う「プロジェクト」的な活動まで幅広く存在しますので、一年間の活動という形で一律に規定することはできません。
 逆に言うと、P2Mでいうところの、構想・企画(スキームモデル)、実践・構築(システムモデル)、運用・利用(サービスモデル)という3Sモデルをすべて含んでいるので、プログラム型学習(PBL:Program Based Leaning)と位置付ける、あるいはプログラム型活動(PBA: Program Based Activity)というフレームワークにしていけば、全体像も見えるし、活動のメリハリもつくし、自主活動という基本理念も守れるのではないかと考え、先月紹介した「部会・SIG合同連絡会」というフレームワークを企画することに結び付きました。
 5月21日(金)の午後2時から、ZOOM Webinarで開催しますので、現在、すでに部会・SIG活動に参加されている方はもちろん、まだ参加していないが、部会・SIG活動に興味のある方も、ぜひご視聴ください。詳細は、今後、PMAJのホームページに掲載してまいります。
 今後の展望としては、構想・企画段階の典型的な活動として、調査研究や、何らかの活動組織を立ち上げるための「インキュベーター」的な活動がSIG活動の場を利用して実践されても良いと考えています。
 幅広くS3モデル実践の場が、部会・SIG活動として実践されていくことが、「PM実践家同士の交流を広く推進し、PMの応用力を高める。」というPMAJのミッションが達成された世界であり、私の夢である、「PMAJテーマパーク構想」につながると考えています。
 何か、調査活動を立ち上げたい、活動組織を立ち上げたいという想いのある個人、グループの方は、ぜひ、SIG活動にチャレンジしてみてください。PMAJが応援します。

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