理事長コーナー
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IT活用ワーキンググループ (ITWG)

PMAJ 理事長 加藤 亨 [プロフィール] :11月号

 前回のこのコーナーで、PMシンポジウム2020において、オンライン活用の可能性を感じたと書きました。
 実は、今期のPMAJの事業計画の基本方針にも、IT活用を主要項目として掲げていました。ただ、事業計画を策定する段階では、ここまで、世の中でIT活用が進むとは思っていませんでした。いうまでもなく、それは新型コロナウイルスの影響で、ビジネスプロセスが大きくリモートワークへ転換した結果です。
 その影響を具体的に紹介すると、現在、PMAJの開催する全ての講習会、セミナーはオンライン形式、ないしはPMAJ会議室で行うリアル形式と、オンライン形式の併用(PMAJではハイブリッド形式と呼んでいますが)となっています。その結果、参加者も増加し、参加される地域も広がるという、メリットも出ています。
 ただ、講習会やセミナーの形式のオンライン化が進めば進むほど、他の業務に対するオンライン化のニーズも、格段に高まると予想しています。
 そこで、PMAJでは、「IT活用ワーキンググループ(ITWG)」を立ち上げ、PMAJの業務全般を見渡して、IT活用を進める必要がある業務を拾い出し、どのようにIT化を進めて行くかを検討する活動を開始しました。
 現在取り上げているタスクのテーマは、次のような内容です。
ZOOM活用環境の整備
ITを活用した業務処理環境の整備
マーケティング方法の見直し
ホームページ改定 ほか

 中でも、ZOOM活用環境の整備は、シンポジウムで一気に進みました。PMAJのオフィスの近くにいらした際には、ぜひ、お立ち寄りください。まず目につくのは、会議室の正面に64インチの大型ディスプレイが設置されたことだと思います。これは、今後の講習会等がハイブリッド型にシフトすることを予想して、会場でも見やすい大きさで、スピーカも内蔵しているので、会場でオンライン参加者の発言も聞きやすいステムを導入しています。合わせてワイヤレス型のマイクシステムを導入し、会場に多くの参加者(三密を避ける範囲でですが)が参加した場合に、会場からの質問がオンライン参加者に届きやすいようにするために導入しています。また、会場撮影用の4Kビデオカメラも導入し、会場の雰囲気をオンライン参加者にも共有できるように工夫してみました。
 撮影に関するスキル習得も進めています。中部PMセミナーをご覧になった方は、説明用スライド画面の前に立って講義をする講師の姿に「おやっ」と思ったのではないでしょうか。これは映像ミキサーを使用して、講師の映像とスライドの画面を合成して配信する方法を使っています。ただ、これは会場参加者には見えないので、ハイブリッド型の場合は使えないかなと思っているのです。
 次に、取り組んでいるのが業務処理へのIT活用です。今回のPMシンポジウムでも、クラウド環境の活用をかなり積極的に進めましたが、「所有から利用へ」という、クラウド化の流れは、今後加速することはあっても、後戻りすることはないと考えています。
 PMAJの事務局は少人数で様々な業務に対応しており、今後、活動範囲の拡大を計画する上で、ITの活用は待ったなしに進める必要があると考えています。そのため、多くの企業で採用されているクラウド上のサーバシステムであるBOXの利用や、マイクロソフト社のTEAMSと組み合わせての情報共有の仕組みの検討も進めています。
 更には、PMAJの弱点であるマーケティングについても、現代の様々なメディアを活用した新しい方法を取り入れる必要もあり、それと合わせてホームページの改定を早急に進める必要があると考えています。
 ここに紹介した内容ですべてというわけではなく、業務インフラの更新など、「ビジネスのデジタル化」という大きな潮流の変化に対応して、新たな体制づくりを早急に進めなければならないと考えています。
 読者の皆様も、「こんな検討をしてほしい。」「こんなサービスができないか。」など、お気づきの点がありましたら是非PMAJあてにお知らせください。よろしくお願いします。

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