今月のひとこと
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 新・PMAJジャーナル 

オンライン編集長 深谷 靖純 [プロフィール] :5月号

 令和という時代が始まって1年が経ちましたが、ご承知のように浮かれた気分はどこにもありません。明るく振る舞うことすら不謹慎と言われかねない雰囲気であることは承知していますが、この状況が収束した時に向けて何か前向きなことを考えたいと思います。
 今、人と人との直接の接触について、極端な制約を受けています。歴史を振り返ると、身分制度や信仰等によって人為的な接触制限が設けられた時代がありました。その制度の崩壊は同時に新しい時代の幕開けとなってきました。現状はウイルスという名の悪代官によって制限を強いられていますが、極端な接触制限に反発するようにICTによる疑似接触技術の利用が急速に拡大しています。おそらく、新しい時代がすぐ近くまで来ているに違いないのです。新しい時代を見てみたいので、もう少し頑張ってみましょうか。

 4月に発刊したPMAJジャーナル67号では冊子版の発行を中止することになりました。かねて、冊子版についてはコスト面の制約もあり表紙以外の頁は白黒印刷とせざるを得ず、コストというよりは重さを抑えるために頁数を抑えなければならないという制約もあり、WEB版への完全切換は検討課題となっていました。今回は、新型コロナウイルスへの対応の中で、急遽発行中止を決めることになったため、WEB版としての特性をどのように活かそうかといった検討を尽くす前に見切り発車となりました。
 編集委員を始めとする会員の皆さんの意見を汲み上げ、冊子版の発行を中止したことによって失ったものをカバーする以上の価値を創出していきたいと思っているところです。
 WEB版のみとすることによって、まず考えられることは冊子版での制約が解消されるということです。頁数をどんなに増やしても重さが変わらないので、画像や資料をふんだんに組み込む事ができます。もちろん、人が読める量には限界がありますので、読んでいただきたい部分と資料として必要な時に確認すればいい部分とを明確に分離するなどの手立てを考えなければなりません。また、貴重な資料を提供いただいても、読者である会員の皆さんに活かしていただけなければ意味がありません。現状は、会員相互に議論したり、研究したりする場が十分にあるとは言い難いので、そんな場も築いていきたいと思います。
 また、動画の組み込みについても考えなければならないかもしれません。文字になっていれば数秒で伝わる情報が口頭だと数分かかるということがある一方で、人の動きなど画像であれば一瞬で伝わる情報が文字にすると何百字費やしても伝わらないことがあります。兼ね合いということなのでしょうが、ジャーナルの記事として有用な使い道があれば動画の組み込みを考えたいと思います。ユーチューブ等の動画サイトでは、衝撃的な映像とか希少なもの、笑いを誘うものへのアクセスが多いようですが、従来のジャーナルの記事のイメージとは離れており、思い切った発想の転換が必要になるかもしれません。
 発行のタイミングについても、検討しなければならないかと考えています。冊子版は前身のJPMFジャーナルの頃から1年に3~4号ずつ66号まで発行してきました。冊子として記事を集めて目次を付けて印刷・製本という工程をこなしてきました。67号も冊子版の発行を予定していたので、記事が全部集まってからの発行といたしました。しかしながら、WEB版では製本の工程がないので、記事が届き次第発行することも可能となります。67号まで積み上げてきた〇号という呼称に愛着もあり、考えどころです。

 その他にも、いろいろと検討したいと思います。ジャストアイデアといった状態でも結構ですので、ご提案いただけると大変ありがたく、ぜひとも  ご意見をお寄せください。
以上

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