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契約は取り交わすが発注者は甲、受注者は乙という立場で、上下関係である。そのため常に協力を迫られる。
事例 1: |
日本では入札で勝利を挙げた業者にたいし、入札勝利者に更なる値下げを要求する企業がある。わが国ではそれを罰する法律がないように思う。AとBが対等であればそのようなことはあり得ない。 |
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日本的縦社会の弊害がある。値下げされたB社は赤字での受注はできないため、部品の品質を落とす等の方法をおこなう。理由は大型プラントでは連続運転が自社製品のコスト低減に貢献するが、小さな部品の故障でプラントが運転停止になると、メンテナンス費用がかさみ、生産コスト高くなり、収益が減少する。結局安物買いの銭失いになる。日本人は目先の評価を大切にしているようだ。
残念ながら日本には絶対的な神様がいない。八百万の神が存在するために契約があいまいになっているのかもしれない。。 |
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② |
海外プロジェクトでの入札的課題
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大きな事例1:ボスポラス海峡海底トンネル案件
本海峡には橋とフェリーが交通手段として使われていた。経済の成長で交通渋滞が重大な課題となった。この入札に日本企業が参画し、長方形のコンクリート箱を海底に落とし、これをつなげながら海底に沈める方式を提案し、その実験に成功し、契約に漕ぎつけた。日本の業者はこのテスト費用は、本工事全体の契約に含まれるものと考え総額を提示した。しかし、先方は「テスト実験は受注を成功させるための費用で、建設費用には含めない」と判断しており、日本的発想は拒否された。日本人は常に日本国ではXXだという日本人向けの発想を掲げて、海外企業と戦っている。そして敗れている。
このプロジェクトは某国民全員から評価され、某国の誇りともなったが、日本企業が赤字を出し、経済的には失敗プロジェクトであったことを某国人は知らない。
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ゼネコンの海外進出事例:ゼネコンは日本的縦型社会の中で育ったため、海外では日本的発想で仕事を進めてきた。過去の大きな事例では赤字プロジェクトが多いときいている。それは多くの外国人は日本人ほど親切ではない。相手の弱点を捉え、自社に有利さをもたらすと、彼は出世の対象としたクールな発想をする。 |
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ゼネコンが海外プロジェクトで成功した事例をきいてみると、日本の製造業者が海外工場を建設した場合の輸出案件だけだという。 |
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③ |
ITプロジェクト事例
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事例1.ITプロジェクトの事例:【タテマエIT経営ホンネアナログ経営】
ITプロジェクトでは、まず経営ビジョンを発注者は提供することがIPA(情報処理推進機構)から義務付けられている。ところがビジョンが出たためしがない。経営者がITに詳しくないので、経営ビジョンを自社のIT技術者に任せている。
契約を交わして、プロジェクト業務を進めていくと当初契約した方式ではうまくいかないことがわかってくる。そこで経営に必要なITを見定めると当初の契約の2倍になることがわかった。当初の契約量が2とすると変更契約では4になる。発注者は欲張って4の内容を要求する。そのわけはITプロジェクトではモノを買うわけでもないから改定はタダ同然だと勘違いしている。昨今は人件費がモノの購入より高いことをわかっていないから、「簡単に訂正してよ」と契約価格を上げてくれない。受注者はそれでは赤字になるため、改定量を減らして3という量まで落とし提案をする。3でも赤字プロジェクトとなるが、利益0まで減らす限度で妥協する方式である。
このIT系プロジェクト契約方式は2:4:3の方式と呼ばれている。このようなことは遅れた国のすることである。このような習慣を放置している日本国は決して尊敬されないし、進歩することが阻まれている。
しかしここでの最大の問題は経営者がIT経営のビジョンを持っていないことだ。さらに問題は、多くの日本企業の意思決定はいまだに稟議で行っており、アナログ思考である。これでは未来志向に繋がらない。AI専門家が検討しても未来を築けるネタを探すことができない。 |
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④ |
付属的事項:外国人の発想
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事例1:これは契約ではないが、日本の電力会社を訪問した韓国電力の技師がいろいろな質問をし、多くの資料をもらって帰国した。次の年に韓国電力の別の技師が来日し、資料を要請した。対応した日本人技師はその資料は既に韓国電力に提供したものだったので、彼から資料をもらうように断った。それに対する2番目の技師の発言は、貴社が提供した資料は彼の所有するものであって、私の資料ではない。貴社が彼に無料で与えたのであれば、私にも提供される権限がある。不平等は許せないと主張した。 |
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事例2:来日したインドネシアの3人の留学生を担当教授が工場見学に同行した。
2人の留学生は先行して目的地に到着していた。1名の留学生は教授と同行した。この時教授は目的地までの切符を2枚購入して付き添いの留学生に手渡した。工場見学の帰りに、行きの切符を自前で買った2人の留学生は、その交通費を教授に要求した。それは平等の権利を正々堂々と請求してきた。 |
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事例3:日韓関係で新任の総理大臣が韓国を訪問した際、某韓国大統領が戦前からの韓国に対する日本の植民地政策を詰問した。某総理はその件はもう解決済みだと断った。しかし、日本の総理大臣として韓国民に詫びを入れてもらえると、日韓関係が改善される。ただ、頭を下げるだけでいいから実行してくれと頼まれた。そこで某総理はその通りに実行した。野党の党首が総理になった瞬間を上手く利用され、日本の総理が日本の非を認めた。それに対する見返りを出すべきだと発表された。
日本人は国内では簡単に誤るくせがついている。誤ればすぐ許されると勘違いしている。しかし、世界では非を認めたら、議論にかてないから、決して非を認めないことを、子供のときから学んでいる。一つの非を認めたことで、毎回同じ手で日本は金をまきあげられている。韓国はベトナム戦争でベトナム人に対する暴行行為がひどく、ベトナム人から韓国は徹底して非難されている。
韓国の暴行行為はひどいのに、情けをかける日本人は馬鹿にされる。韓国は世界中にその嘘の事実を宣伝しているのに、これに対し日本は抗議すらできない状況である。 |
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