第250回例会 報告
KP:枝窪 肇 : 11月号
【データ】 |
開催日: |
2019年9月27日(金) 19:00~20:30 |
テーマ: |
「常勝PMは育成可能か ~プロジェクトを成功に導く知恵と実践の再現法を考える~」
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講師: |
本間 周二 氏
株式会社シーズメッシュ 代表取締役 |
【第250回例会 報告】
~はじめに~
講師の(株)シーズメッシュ 本間氏は、かつてはアートを学び美術教師を目指したこともある方です。その後、ITの将来性に惹かれて方向転換され、エンジニア>プロマネ>品質改革>データ活用>改革責任者>MBA取得>起業 と、さまざまなことに携わる中で、アートとデータサイエンスを融合させながら、多くのビジネスに貢献できる考え方を醸成されてきました。
今回の例会では、どうすればプロジェクトで勝てるようになるか、どうすればプロジェクトをコントロールできるようになるかについての鍵となる、定量化、見える化や再現性などについて、ご講演いただきました。
~講演概要~
■時代背景
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想定外の事象が次々と発生するVUCAの時代を、個人と組織が生き抜くための人材論・組織論にも注目が集まっている。 |
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10~20年後に日本の労働人口の49%の仕事がAIやロボット等で置き換えられるというレポートが2015年12月に野村総研とオックスフォード大学の共同研究によって発表された。 |
■プロジェクトをひとつの生命体として捉える
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健康に過ごすためには、血行(情報)促進・体力増強が大切。 |
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病気になった時には計測や処置を行う。 |
■リーダーに求められる素養や振る舞い
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RSKP能力モデルという考え方で、ビジネスパーソンに求められる能力を定義。 |
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誠実さ、使命感、責任感、好奇心、行動力、柔軟性、想像力、判断力、情熱、ストレス耐性 など |
■論理・理性だけでは勝てない
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ビジネスの世界では論理性の追求に偏り、物事をありのままに直感的に捉える感覚を置き去りにしている傾向があるが、「何か変だ」と感じることが重要なことも多くある。 |
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体性感覚:幼い頃純粋に持っていた感覚を意識して鍛えることで、創造性が引き出し易くなる。 |
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リーダーは直観を働かせることも大切である。ただし、直観は良いが非論理はいけない。 |
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リーダーには上空10メートルから全体像を見渡す力が必要。 |
■再現性をビジネスに生かす
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黄金比、白銀比など、心地が良いと感じるバランスがあり、それらは再現性がある。 |
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直観で得た感覚>本質を抜き出す>データから法則性を見出す>モデル化する。 |
■想いと行動の間の"カベ"
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さまざまな問題に対してやるべき行動は明確なのに、実際には行動に起こせないことがある。すなわち、想いと行動の間には”カベ”がある。 |
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“カベ”を取り払うためには、現状の正しい把握(計測と可視化)>無理ムダをなくす(空きを作る)>価値あるものにシフトする、ということが必要。 |
■PM業務の最適化
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PMが本来の業務と認識しているもの(理想)と、実際に時間をかけている業務(現実)とには乖離がある。理想と現実の姿を数値で捕捉することで、数値目標を改善計画に展開できるようになる。 |
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顧客<>保守運用<>開発<>経営<>顧客、それぞれの間にある”スキマ”を把握してそれをなくすための活動(ガバナンスマネジメント)を行う。 |
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環境適応能力を磨く。 |
■常勝体質をつくる7つの力
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コンスタントにパフォーマンスを出すために欠かせない7つの力がある。 |
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そのうちの「見わたす力」とは、視野(二次元)、視点(三次元)、視座(四次元)を自在にコントロールする力。 |
■伝承
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知恵や実践は伝承可能な状態にしていかなくてはならない。 |
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勘と経験でやっているだけでは再現性が低く、伝承可能な状態を作るのは難しい。 |
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マネーボール型・アプローチ法:目的思考>目的達成のために本質を見出し、目的につながらないことはやらない。 |
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再現性を確保する:課題を数値化する。 |
■常勝PMは育成可能か?
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個々人への教育で知識を与えるという方法ではいけない。 |
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チーム(環境・文化・雰囲気を含め)を育てれば、常勝PMを育成することができる。 |
~まとめ~
今回の例会では、プロジェクトをコントロールするために必要な素養や振る舞いを整理したうえで、計測・可視化・再現の大切さと、リーダーに必要な力を教えていただきました。
特に、再現性を確保するために必要な課題の数値化や可視化の実現の部分は、大変参考になりました。ぜひ、自分の仕事にも生かしてみたいと思います。
最後になりましたが、講師の本間氏には大変お忙しい中、PMAJ 例会で貴重なご講演をいただきましたことに、心より感謝申し上げます。
また、我々と共に部会運営メンバーとなるKP(キーパーソン)を募集しています。参加ご希望の方は、日本プロジェクトマネジメント協会までご連絡下さい。
以上
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