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できるプロマネの違い
ビジネスの環境が変化している中で、変化にどう対応したらいいかわからずに失敗するプロマネが多い。問題点を発掘して解決していくことができなければならない。そのためには、デザイン思考で発想してアイデアを明確化し、仮説・検証といった論理思考を用いて要件を具体化していく必要がある。
知識を有していることはもとより、その上で自分で考えて提案するというプロジェクトを経験することが必要であり、如何にビジネスの変化に対応して、プロジェクトをハンドリングする"つて"を持つかが重要となる。
IPAの定義するプロマネのレベルでもレベル5以上は、PMスキルよりも組織マネジメントを含むパーソナルスキル、対象業界スキル、ビジネススキルの向上が必要となる。
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プロマネの全体最適思考と特性
プロマネには以下の行動を的確にとることができる全体最適思考が必要となる。
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プロジェクトの種類、状況の把握 |
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プロジェクトを取り巻く環境条件の明確化 |
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組織成熟度を見極めつつ、既存組織にこだわらない |
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プロジェクト遂行に必要な枠組みつくりと自社資源の活用 |
また、変化や多様性に対応するためには、以下の感性と見識が必要となる。
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ゼロベースの発想を持って「何をどのようにしたらよいか」の要件の明確化を行い、その対応策を立てられる豊かな感性 |
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関係知識や組織や多様な人材の使い方を熟知し、集団との調和にも気を配り、全体最適思考で物事を進められる豊かな見識 |
感性と見識、それに基づく行動の違いが、プロマネのパーソナルスキルの違いになると考えられる。
感性と見識に基づき、リーダーシップ、関係調整力、的確なコミュニケーション、適切なマネジメント、そして自己規律を伴う行動をとることで、ステークホルダーの納得も得られる。
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脳と人の行動
感性、見識からの行動の良し悪しによりプロジェクトの成否が決まるが、脳と人の行動のつながりの理解も必要である。
右脳で感じて、左脳で理解し、その総体として見識ある判断で人を動かすという全能思考である。
左脳で知識、経験、手順情報などの言語論理的思考を行い、右脳で発想・創造、適応といった感性・芸術・空間的な思考を行い、前頭前野で右脳と左脳の思考の結果から判断・決断し、自己規律ある行動をとるという関連となる。
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実践力と自己規律
感性、見識とそれをもとにした行動を総合して実践力と称し、実践力を最大限に発揮することが高い業績の達成、成果へつながる。
実践力としては、プロマネとしての見識、感性からの行動だけでなく、主体性、誠実性、多様性の尊重、倫理観といった自己規律からの行動も重要となる。
人間的側面からの行動、自己規律が、状況把握や対外調整などの総合判断力、メンバーとの協働やコミュニケーションなどの関係調整などの統率力に大きく影響する。
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最後に
できるプロマネになるには、プロジェクト創出からプロジェクト実行において以下の①~⑤を一気通貫でできなければならない。
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プロジェクト創出
「何をどうすれば?」、「気になっている」、「おかしいと感じる」場合に、以下の流れでプロジェクト要件を具体化する。
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ゼロベース思考で現状を見て、情報収集を通して学習するとともに、体験した人のアドバイスを受ける。 |
② |
その結果を俯瞰的に捉えて問題を認識する。 |
③ |
それを「どのようにしたら」の全能思考で、主体性をもって(プラス思考で)課題に取り組み、現状とのGapを見て、見識ある判断と決断を行う。 |
④ |
なすべきこと、あるべき姿を確定する。 |
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プロジェクト実行
PM理論におけるP機能(目標達成機能)、M機能(集団維持機能)を発揮する。
⑤ |
プロジェクトの方針・計画を明確にして、行動を起こしネバーギブアップの精神で問題の壁を乗り越えながら和やかな雰囲気を醸し出し、集団行動を円滑に進めるリーダーシップによりプロジェクト目標を達成する。 |
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