『第240回例会』報告
小泉 訓 : 1月号
11月に開催された第240回例会についてレポートいたします。
【データ】 |
開催日時: |
2018年11月22日(木) 19:00~20:30 |
テーマ: |
「AI、IoTが創り出すICTの可能性」 ~今、把握すべき最新ICT動向と利活用~ |
講師: |
日本電気株式会社 プラットフォームソリューション事業部
ニューITエバンジェリスト 林 雄代氏 |
今回の例会には、NECでニューITエバンジェリストのタイトルをお持ちの林氏を講師としてお迎えし、最新ICT動向と利活用について、様々な分野での技術・適用事例をご紹介いただきました。
○環境変化とICT動向
コンピュータの性能向上、Society5.0、第4次産業革命、2020年の4大ICT等についてのご紹介。
○人工知能
人工知能研究の二つの立場、人工知能がなぜ今再注目されるようなったのかの理由、機械学習の種類、人工知能活用のステップについて分かりやすくご説明いただきました。
○NECの人工知能適用事例
画像認識サービス「GAZIRU」:カタログ上の商品画像からのオンラインショッピング
多種物体認識技術:多種多様な小売商品を高精度に認識
無人コンビニエンスストア、台湾セブン-イレブンの未来コンビニ
物体指紋:写真1枚で個体識別・真贋判定
個体同時識別ソリューション:類似素材の目検確認作業支援
店舗棚割画像解析システム
魚長等測定自動化サービス
AIを活用した斃死鶏発見システム
動画顔認証技術
遠隔視線推定技術
通信スループット予測技術:画像配信の最適化、ランニングポリスでのライブ映像配信
音状況認識技術
RAPID機会学習:画像解析版、人財マッチング版、人材確保(退職者予測)
異種混合学習技術
自律適応制御技術:作業員のリアルタイム最適配置
○IoTとLPWA
Internet of things(モノのインターネット)
ウェアラブルシステム、土砂災害を事前検知する実証実験
NEC生産工場でのIndustrial IoT
LPWA(Low Power, Wide Area):規格の名前
SIGFOX、LoRa、Wi-Fi HaLow、Wi-SUN等
IFTTT(イフト、If this, then thatの略)
スマートコンセントとの連携により様々な家電の遠隔操作が可能
嗅覚センサの業界標準を目指す「MSSアライアンス」
空飛ぶセンサとしてのUAV応用:インフラ点検・災害調査
IoT時代のサイバーセキュリティ:IoT機器に適用可能な軽量改ざん検知技術
○ブロックチェーン
ブロックチェーンの始まり
多様な分散台帳の系譜
ブロックチェーン技術の特徴
ブロックチェーンの構成要素
ブロックチェーンのデータ構造
合意形成(コンセンサス)とは
何で無駄なゲームを課すのか?
ブロックチェーンか既存システム技術かの選択
金融業界や仮想通貨のみで利用されるわけではない
○ヒアラブルデバイス
耳音響認証技術
地磁気を使った屋内位置推定
ヒアラブルデバイス向け新技術
筆者の感想となりますが、各種メディアで関連テーマを見聞しているもの、実証実験も含めた多くの最新技術・適用事例をご紹介いただき、大いに刺激を受けるとともに、あらためて世の中の変革の速さに驚いた次第です。今後、このような大きな変革を迎えるにあたり、プログラム&プロジェクトマネジメントをいかに適用させていくべきなのか、いろいろ考えさせられる内容でした。是非とも、また機会がございましたら、その辺りの情報共有・ディスカッション・意見交換もできればと感じました。林先生、貴重なお話しをいただき、ありがとうございました。
最後に、我々と共に部会運営メンバーとなるKP(キーパーソン)を募集しています。参加ご希望の方は、日本プロジェクトマネジメント協会までご連絡下さい。
以上
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