今月のひとこと
先号   次号

 多彩な未来を切り拓く 

オンライン編集長 深谷 靖純 [プロフィール] :11月号

 しっかりと秋がやってきて、事務所へと続く銀杏(いちょう)並木も色づき始める頃となりましたが、様子が変です。南北に通る道路に並ぶ銀杏(いちょう)の木ですが、北向きの枝についた葉はまだ緑色なのですが、南面の方は茶色に枯れていたり落葉したりしているのです。先日の台風に伴う塩害だそうです。こうなると銀杏(ぎんなん)の実がならないかもしれません。毎年、熟した銀杏(ぎんなん)が歩道に落ちて踏まれて凄まじい香りを発していましたが、今年は半分免除となるのでしょうか。

 来年2月6日(水)には恒例となった「新春PMセミナー2019」が開催されます。今回のテーマは「多彩な未来を切り拓く」となりました。ここ数年、イノベーションとか変革といった言葉が入ったテーマが続き、今回も「未来を切り拓く」とそれらしい言葉が入っていますが、「多彩」という言葉に違和感を覚える方もいるのではないでしょうか。
 プロジェクトが価値創造事業だということからPMのセミナーやシンポジウムのテーマとして「明るい未来」「新たな未来」あるいは「次世代」という表現を多く使ってきました。明るいとか新しいとかいっても、どのような未来なのか今一つという意見がないわけではありませんでしたが、一人ひとりの受け止め方で解釈していただければということだったかと思います。
 今回は、一歩だけイメージの鮮明度をレベルアップしました。多彩という言葉の意味は「色彩が多くて美しくはなやかなこと。種類が多くて変化に富み、にぎやかなこと。」と広辞苑にあります。「様々な色に彩られた未来、はなやかな未来」というと、ちょっと軽薄な感じですね。でも楽しそうですよね。そんな雰囲気を残しつつ「種類が多くて変化に富んだ未来」、すなわち「多様性に富んだ未来」を切り拓いていこうというのがテーマに込めた思いです。
 多様性、あるいはダイバーシティは、私たちがプロジェクトを通して切り拓いていこうとしている明るい未来の要素の一つです。今回の「新春PMセミナー2019」では、そこに焦点を絞ってみようと企図しました。新春だからという訳ではありませんが、若干の色付けをして「多彩な未来を切り拓く」という表現になりました。
 講演者の皆様にはテーマをお伝えしたうえで、講演をお願いします。テーマをどのように解釈されたのかを確かめるのも、講演を聴く際の楽しみの一つです。これまでの経験では、講演の中でテーマに直接触れない講演者が多かった様に思います。さりげなく、講演のどこかに、あるいは講演全体で、主催者が投げたテーマへの答えを返していただけるのを楽しみたいと思います。
 「新春PMセミナー2019」の内容はもうじきホームページに公開されます。素晴しい講演者が揃っていますので、ご期待ください。

以上

ページトップに戻る