グローバルフォーラム
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「グローバルPMへの窓」(第124回)
旅の段取り

グローバルPMアナリスト  田中 弘 [プロフィール] :6月号

 旅が多いと毎月5時間程度は旅行の段取りに時間を使っている。旅から帰るとすぐに次の旅の荷造りを粗々行い、4か月くらい先くらいまでの海外出講の旅の航空券とホテル探しあるいは予約を行う。年々、予算がある旅が少なくなっているので、航空券もホテルも、エアラインや候補ホテル間の価格比較とフライトの時期の差による価格比較を常に行い最適価格で予約することが必要だ。
 最近は、日系航空会社の欧州路線の特割往復運賃が割高になっているのがこたえる。通常のエアラインは、早めの予約が割安になるが、西ヨーロッパから先に行く際に使うエールフランスは、曜日により価格がかなり異なるので、業務日程を自分で決められる場合は、航空券の価格で日程を割りだすことが多い。
 要注意はホテルで、一週間前からダンピングを行うことが多々あり、リスクはあるがダンピングを狙うか、経験則から割り出したぎりぎり安値で予約を行うか、を一回毎に決める。リスクマネジメント論は、リスクには機会とネガティブリスクの両方があると教えているが、旅行の手配もリスク論の応用となる。
 今年一番頭を悩ませたのは8月第4週に恒例のフランス大学院での世界博士研究セミナーへの航空券手配で、我々協力教員も旅費は自己負担となり、8月は日本~ヨーロッパ間の割引航空運賃が他の月の1.5倍から2倍というなかで、ANA、エールフランスを避けて他を探してもなかなか買えそうなチケットがなかったが、ぎりぎりソウル経由パリ便のアシアナ航空で折り合いをつけた。
 つい最近までは、4月のセネガルからの帰路便運航キャンセルに伴う実損額の一部をカバーすべく当該エアラインと丹念に折衝をしていたが、無事規定額が支払われた。粘ることが大事だ。

 ここ4週間ほど、ほぼ毎日プロジェクト・マーケティング論の調査をやりながら論文を書いていたが、150ページほどの原始論文を書き上げた。フランス人の教授との共同研究で、彼女の専門分野であるプロジェクト・マーケティング論への筆者の産業界経験にもとづくエビデンス・ベースの分析の貢献をして、プロジェクト科学の論文に共同で寄稿しようという試みだ。6月中旬に南欧ニースのキャンパスで詰めのワークショップを行いに行く。
 一方で、7月第1週にロシア連邦ウリヤノフスク市での国際プロジェクトマネジメント大会に招待されており、今年もまたロシアに行けることになった。

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