東京P2M研究部会
先号   次号

新年を迎えて想うこと
プログラム・プロジェクトマネジメントは人が主役です
「人が集まる、人が広げる、人が集める」プログラムを実現する

東京P2M研究会 デリア食品株式会社 藤澤 正則 [プロフィール] :1月号

1.はじめに
 新年あけましておめでとうございます。
 東京P2M研究会は、2005年4月に発足し、11年が経過しました。研究会の目的は、「P2Mの基礎研究、実践研究を通じて会員活動の活性化をはかる」「研究の成果をPMAJ会員やP2Mに興味を持って頂いている方々に、フィードバックしP2Mの全国的な普及促進を図っていく」として活動しております。活動内容は、P2Mの基礎研究(ミッションプロファイリング、3Sモデル、契約と法令、組織、プロジェクトでのITの活用、価値評価モデル、グローバル化、マーケット、人材活用、プロジェクトと投資計画、アドバンスドP2M、情報セキュリティ、プログラムマネジメント)、実践研究(IT、農業、6次化、防災、食、システム開発、経営者、復興、ビジネスホテル、水ビジネス、金融、グローバルビジネス、わかりやすいP2M・イベントマネジメント、実践事例から導かれたミッション達成のフレームワーク)とメンバーの相互研鑽を行い、PMシンポジウム、P2M研究会報告書での発表などを実施してきました。
 昨年は、これまでの取り組みを発展させるための活動を開始しました。実際に動いてみると、「限られた時間の中、何を表現し、伝えることの難しさ」と「何のため、誰のため」の壁にぶつかりました。そこで、原点に戻り、P2Mとは、「「プログラムマネジメント」と「プロジェクトマネジメント」を融合した複雑な課題解決への知識体系であること」と「これまでの10年間の活動と実践より、複雑な課題解決において、P2Mは有効性と効率性があること」に基づいて、進めました。
 今年は、下記の2つのテーマを具体的にしていきたいと考えていきます。

2.P2Mの適用範囲を広げる
 スポーツは、遊びから発展し、様々な人が関わることができ、その一生懸命やっている姿や行動に感動することも多いと思います。スポーツも多くの人が行う(普及する)ようになると、スポーツメーカーやスポンサーが関わるようになり、ビジネス化し、更に多くの人が集まるイベントとなってきており、地域創生(=雇用を創出し、持続可能な形になる)につながる可能性を持っています。これを成功裏に行うために、人と人、物事をつなぐプログラムにP2Mを活用できないかを進めたいと考えています。
 昨年、ラグビーワールドカップ2019日本大会の開催についてのテーマに関わる機会を頂きました。11月には、PMRクラブで提言を行い、現在、議論しながら、SIGの検討、支援の関わり方や提案内容の構築を進めています。

図1 スポーツイベントから地域創生につながるプログラム構想(案)
図1 スポーツイベントから地域創生につながるプログラム構想(案)

プログラム化していくにあたってのポイントは、下記の通りです。
入り口は、重要(何のために行うのか?)
人が集まるには、スポーツに勝つこと(強いこと)
人を広げるには、スポーツが流行ること
人を集めるには、ビジネスとして事業収益性があること
見る、行く側だけでなく、支える、支援するなど参加型にしていくこと
場の構築と運用
ミッションプロファイリングと3Sモデル(スキーム、システム、サービス)でのスパイラルアップ

3.P2Mの活用事例を海外に発信し、人と人のつながりを広げる
 昨年度より、経済産業省のfacebookであるNIN2でのP2M紹介について、協力していくことと、11月には、JICE様(インドネシア)のPM研修に関わることができました。

図2 プログラムマネジメントと進めるときのポイント(PM研修資料)
図2 プログラムマネジメントと進めるときのポイント(PM研修資料)

 今年は、P2Mガイドブックと実践事例を組み合わせた形で定期的に紹介することにより、アジアでのP2Mを広げる活動に貢献したいと考えております。

4.最後に
 東京P2M研究会の活動に興味がある方は、是非、PMAJ事務局まで連絡をお願い致します。

参考資料
スポーツ最強の教科書 著:平田 竹男、2012年9月 東洋経済新報社
11月17日JICE様向けPM研修資料
11月8日PMAJ「PMRクラブ資料」

以上

ページトップに戻る