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なぜ、システム開発プロジェクトは失敗するか?建築プロジェクトのように目に見えるようにしていないところに、システム開発の問題がある。 |
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2005年の愛・地球博(通称、愛知万博)のパビリオン建設時に関わったときと比べると、建築関係の人は問題が起こると頻繁に現場で図面を見合わせながら内容を確認していたが、ソフトウェアの世界では設計書通りに開発されない例が多い。 |
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プログラミング技法の課題が『人間の問題』に起因することは70年代から指摘されていた。人間の問題の例として、ブライアン・L・ミークの「立ち木にブランコを作る」図がよく知られ、その中で発注者と開発者、利用者のそれぞれの意図が大きく異なることが表現されている。 |
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人間の問題からなる課題に対して、現在は超開発ツールやアジャイル開発等の道具や方法論が用いられるが、実際の効果には残念ながら結びついておらず、本来、成功へ導くべきツールや技法が、むしろシステムの失敗要因となっていることがある。 |
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解決の糸口として、AIの分野で見えないものを見えるようにする技術であるオントロジー∗ という方法論を用いることでシステム要件を見える化し、さらには発注側のユーザーでも理解しやすくモデル化した開発成果物を作れるようになる。
(*オントロジーとは・・・概念化の形式仕様で、与えられた問題領域内の概念集合を分類する手法) |
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オントロジーを活用した考え方に基づくことで、従来からの要件定義手法に比べ、より正確にユーザー要件を記述することができ、さらに、一度構築したモデルを他のシステムに流用することもできる。 |
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従来の方法では、開発者の属人的な能力に左右されるため、10年以上経験を積んだ開発者が記載した要件定義書でも、システム開発に十分な情報を盛り込めないことがあった。この方法で作られた業務フロー図、ユースケース記述を用いると非常にシンプルな書式となっているため、伝えたい内容と伝わる内容を最短距離で合意形成でき、利用者に十分な説明をしなくても成果物の記載内容を理解しやすい。 |
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この方法により、上流工程での開発成果物の品質が向上することで、開発の工数超過や、納期遅延の問題が改善される効果がある。 |