PMシンポ便りコーナー
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「世界最大のPMシンポジウム」

株式会社ピーエム・アラインメント 佐藤 義男 [プロフィール] :7月号

 昨年の世界最大PM(プロジェクトマネジメント)シンポであるPMI®北米大会の参加者が1130名でした。日本のPMシンポ2015(PMAJ主催)の有料参加者はこれを越えて、世界一のPM大会となりました。
 まず、日本のPMシンポの歴史を振り返ってみましょう。1998年5月に九段会館(東京・九段下)にて「PMシンポ1998」が開催されました。それから1998年12月に、日本発のPM協会であるJPMF(日本プロジェクト・マネジメント・フォーラム)が発足しました。2005年には、JPMFとPMCC(プロジェクトマネジメント資格認定センター)が統合して、PMAJ(日本プロジェクトマネジメント協会)が設立され、現在に至っています。この間、PMシンポは場所をタワーホール船堀(江戸川区総合区民ホール)に移し、毎年開催されています。また、開催の企画と運営はボランティア・スタッフが担っています。今年のPMシンポ2016は19回目の開催であり、テーマは「変化に適応し、変化を創り出す」です。本シンポジウムでは、各分野で活躍されている方々に講演をお願いし、充実したプログラム構成と内容(合計65講演)となっています。今年も世界一のPM大会になることを願っています。

 さて、私は2001年より世界最大のPMシンポであるPMI®北米大会に参加してきました。参加者は2008年の4100名から徐々に減り、最近は2200名程度となっています。
 ここで、PMI®2013北米大会(10月27日~29日、ニューオリンズ)でのエピソードを紹介します。私は表彰式(Professional Award Ceremony)で、「PMI®年間最優秀教育プロバイダー(一般分野)」として表彰されたのです。この賞は日本レコード大賞に例えると、「最優秀歌唱賞」のようなものであり、受賞は日本初でした。これは、7年間のPM教育サービス提供、P2Mベースの「IT分野へのプログラムマネジメント実践的活用法」研修開発・実施、そして普及活動への寄与が評価されたものです。
 2013年4月に申請し、7月19日にPM本部から受賞メールが届きました。しかし、受賞は10月26日の表彰式までは秘密とするよう明記されていました。この喜びを皆に伝えられないことは苦痛でした。26日当日は、ワシントン経由でニューオリンズに到着しました。ワシントン出発が機材準備のため1時間半遅れてヤキモキしましたが、やっとの思いで16時の表彰式会場リハーサルに参加できました。表彰の順番、舞台上での受賞の流れについての説明を受けました。受賞スピーチについて確認すると、「無し」とのことでした。出発前、そして機内でも練習したのに、がっかりでした。本番ではジャズ演奏で表彰式が始まり、PMI®会長挨拶がありました。受賞者が次々と舞台にて表彰を受け、「年間最優秀教育プロダクト(企業部門)」の受賞者であるIBM社の女性が呼ばれました。しかし、次に舞台の下で待機していた私の名前が呼ばれなく、司会者は「欠席」と説明しました(リハーサルでは、IBMの方が呼ばれたら舞台下で待機することでした)。受賞が次に移ったので、式の担当マネジャーに「私は表彰されないのか?」と詰め寄りました。彼は私を舞台裏に連れて行き、「検討しますので、しばらく席に戻って待機して下さい」言うのです。暗い気持ちになりました。そして表彰式は進み、年間最優秀プロジェクト(Project of the Year)発表の前になって私が呼ばれて舞台に上がり、トロフィーを貰ったのです。終了後に、この晴れの日の写真撮影をお願いした小原さん(富士通)が、「カメラを構えたら佐藤さんが席に戻ったので、驚いた」と言っていたのです。PMI®が表彰式でミスするハプニングは初めてのようですが、受賞者の身になって欲しいものです。

PMI会長の挨拶、受賞時の記念撮影
PMI®会長の挨拶 受賞時の記念撮影

 
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