最近注目度が上がってきている「アジャイル」について、「価値」という観点から、前川氏のご経験をふまえたポイントを発表いただきました。以下に講演概要を記載いたします。 |
1. |
いまどきのプロマネ
今、PMが変わってきている。プロジェクト「マネジメント」であるので、管理することはもちろん重要。
しかし、マネジメントは、管理だけで良いのだろうか?マネジメントには、トップダウン型・ボトムアップ型や、X理論とY理論など様々なものがあり、それぞれ特徴を持つ。メリットもありデメリットもある。
近年注目されているものに「サーバント型リーダシップ」 (支援型リーダシップ) というものがある。
重要なことは、「プロジェクトは何のためにあるのか」ということを、メンバも一緒に考えること。
一人のリーダが決めたことを、全員でしっかりこなすというスタイルではない。
プロジェクトについてのWHYを考えることが重要。
企業としてのWHY、個人のためのWHY・・・2つのプラスがマッチングしたとき、プロジェクト活動は最高のスペックになる。
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2. |
ソフトビジネスの進化
これまでは、何を作れば良いかすぐに分かった。しかし、近年は、先の読めない時代であり、創るべきものがわからない時代に変わってきた。そういった前提から始めないといけない。
このような時代は、仕様変更、仕様追加を、嫌がらず、前向きに受け入れていくことが重要。
従来のソフトウェア工学は、その後のソフトウェア業界を成長させた大きな要因ではあるのだが、ソフトウェア開発から一旦人の要素を排除した。アジャイルでは、人の要素に再びフォーカスを当てた。ここが重要なポイント。
スクラムが生まれたきっかけは、野中郁次郎さんが86年に「ハーバード・ビジネス・レビュー」に発表した“The New New Product Development Game”という論文がきっかけ。ラグビーのスクラムのように、仕事をどんどんつないでいくことで価値を出すという考え方。これをソフトに応用したのがスクラムである。
短い「タイムボックス」で回しながら、細かくフィードバックし、価値を膨らませていく開発スタイルが、ソフトウェア開発に求められている。このスタイルで、変化に対応し、価値最大化を実現する。
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3. |
プロダクトの価値を創る
「アジャイルソフトウェア開発宣言」や「アジャイルソフトウェア宣言の背後にある原則」などが世に出て来ているように、アジャイルの認知度は上がってきている。そのポイントを解説する。
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アジャイルとは、御客様のビジネス価値を最大化するための「考え方」や「姿勢」のこと |
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スクラムにおけるチームモデル プロダクトオーナー、スクラムマスター、開発チーム |
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Agile をうまくいかせる 3 つの要素 = ゴール & リズム & 愛 (愛着) |
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アジャイル開発のながれ
ゴール |
価値をゴールにし、優先順位をコミット。 |
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リズムとゴールをマッチング |
リズム |
プロジェクトを一定間隔のリズムで区切る |
↓ |
プロジェクトのベロシティを把握 |
見える化 |
動くもの+状況の可視化でリズムを伝播させる |
↓ |
フィードバックにより変化を取り込む |
自律 |
自分達で振り返る
自分達で変えてゆく |
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4. |
プロジェクトの価値を創る
アジャイルスクラムは、野中先生が提唱された、SECIモデルと似ている。
アジャイルのレフトウィング「協働でゴールに向かうチーム環境」が重要である。(平鍋さんのブログより)。
プロジェクトファシリテーション等も取り入れながら実施してゆく。プロジェクト活動を、「対立構図」から「問題対わたしたち」の構図に変えてゆく。KPT (ケプト : Keep (今回良かったこと)、Problem (今回うまくいかなかったこと)、Try (次への取組み) ) を活用するのも効果的である。
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5. |
アジャイルになる !
アジャイルとは、お客様のビジネスの価値を最大化するための「考え方」や「姿勢」のこと。
DO AGILEでなく、BE AGILEです。 |