P2Mクラブ
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プロジェクトマネジメント・スキル
~第6回P2Mクラブ朝食会での話題提供~

鎌賀 信吉 (外資系コンサルティング会社) [プロフィール] :5月号

4月8日P2Mクラブに「プロジェクトマネジメント・スキルとP2Mガイドブック」というテーマを設定させていただきました。プロジェクトマネージャーに要求される様々な特殊技能をどのように身につけ、実践していけばよいのだろうかという話題に対して、参加者みなさんから様々なご意見・フィードバックをいただくことができました。

PM育成では、コンピテンシーを高めることが重要であるという趣旨のことがよく謳われます。
PMI® はPMCDF (project manager competency development framework) を作成していますし、IPMA®  はICB®  (IPMA Competence Baseline) という体系を発表しています。また、日本国内においても、情報処理推進機構(IPA)がPM育成ハンドブックという報告書の中で、「PMに求められるスキルとコンピテンシー」を定義しています。
一方、P2Mではプロジェクトマネジメントにおいては、実践力という総合能力が発揮される必要があるとしています。なぜ、コンピテンシーではない概念が必要だったのでしょうか。

企業にとってもプロジェクトは重要な管理対象であり、厳しい審査が課され、この傾向は年々顕著になってきています。実際に、プロジェクト公式審査において厳しい指摘がされ、それに適切な対応をしてきたという体験談をいただきました。このような審査では発生事象の分析と将来発生しうる事象とそれに対する対策の準備を確認することになります。プロジェクトマネージャーは、知識として習得し、対応するスキルを身につけた上で、「高業績者によって実証された有効な行動パターンを生み出す総合的な行動特性」を参考にして、現場で実践することが求められます。

体系的なPM知識・ヒューマンスキル・ある状況において取るべき行動パターンは不可欠な基礎能力ですので、その相対的なスコアは個人だけでなく、リソースを管理する組織にとっても重要な指針になります。また、応用能力について適切に評価し、フィードバックを行うためには、判断基準を定義して総合的に判断するための体系が必要になります。PMAJで開発された「能力ベース資格認定CPCガイドライン」といった体系は、今後広く必要になってくると思われます。

おりしも、本年3月には、内閣府、科学技術振興機構JSTによって、総合科学技術・イノベーション会議が推進する革新的研究開発推進プログラムImPACTのキックオフ・フォーラムが3月に開催され、12名のプログラムマネージャーとプロジェクトが紹介されました。民間だけでなく、政府レベルでもプログラム・マネジメント人材へのニーズが高まっている中では、「プロジェクトマネージャーの実践力」の養成は継続して研究していくテーマであると再認識しました。

今回、参加者への話題提供というよりも、自身のP2M研究会での活動テーマについて考える機会をいただくことができました。朝早い集まりではありますが、非常に有意義な時間を過ごすことができます。今後も、継続して参加していければと思っております。

最後に、P2Mクラブ運営スタッフの方々、参加者の皆様にはこの場をお借りして御礼を申し上げます。

以上

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