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1. |
『タックス・イーター』著者 志賀 桜:元財務官僚 2012まで政府税制調査会委員
元大蔵省(財務省)官僚が戦後の政策の中から、税とその分配の実態を淡々と述べ、問題点をあきらかにした。綺麗ごとがないのが特徴です。ことの良否を問わずに本書の内容を整理します。 |
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① |
日本国は監査機関が機能しないので、税金が食い荒らされている。 |
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② |
日本の官は基本的に昨年度予算以上を獲得することが目的化しており、効率よい使い方や、研究開発の成果に関心が薄く、成果が出ていない。 |
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③ |
日本の予算の基本は弱者救済の名のもとに国民の合意を取り付け、結局はタックス・イーター(税くい虫)に還元されている。(弱者が強者になったためしがない)。欧米の政策は弱者切り捨て、強者支援。予算の成果報告が明確になっている。 |
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④ |
20年の空白間で既得権益者(過去型産)の延命、新規事業がグローバル市場で敗退。国内事業の発展が阻害されている。 |
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⑤ |
社会保障に対する厚労省の説明は詭弁と欺瞞。 |
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⑥ |
おわりに : 今、我々に必要なことは、『日本においては、あまりにも多くの不正や欺瞞によって事実が隠ぺいされている。問題の所在を正しく把握することが急務だ』と志賀氏コメント |
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2. |
『没落する日本、強くなる日本人』著者 小笠原 泰 東大卒、シカゴ大学國際政治経済学修士、マッキンゼー&カンパニ、他海外企業、NTTデータ経営研究所、現職明大教授
この本は國際政治経済からアベノミクスを眺めた問題点を指摘し、ドラスティックな提案を行っている。 |
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① |
2050年のGDPは現在の60%程度 |
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② |
万能薬化した持続的経済成長願望はありえない |
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③ |
的外れの生産性向上・移民受け入れはありえない |
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④ |
ゼロ成長でも現在の社会保障制度は維持できない。 |
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⑤ |
グローバリゼーションは国家の役割は小さくし、国は国民を守ることができない |
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著者はこの現状認識に対する従来になかったドラスティックな対策を下記する。 |