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P2Mの普及活動

日本ユニシス株式会社 石川 千尋 [プロフィール] :5月号

 新年度から約1か月が経過し、つつじや藤が満開になり新緑がまぶしい季節を迎えています。私はIT関係の業務に従事しており、現在はアプリケーションシステム構築プロジェクトに携わって、プロジェクトに没頭していると季節を感じる場面は少なくなっているように思うことがあります。

 日常業務に忙殺される日々ですが、例年、この季節には国際P2M 学会の春季研究発表大会に参加しています。国際P2M 学会は2005年秋に、学者、研究者、実務家を集めて、理論と実践面から社会、行政、産業、学界のために新しい問題解決型の知識進化と体系化することを目的に設立されました。毎年研究発表大会を開催し今回で17回目を数えています。私は設立当時から会員として活動し研究発表大会の実行委員を担当しています。今年の春の大会は2014年4月19日 東京(田町)で開催されました。

 大会において、今春発刊されたP2Mを普及する書籍「実践プログラム~イノベーションを確実に遂行する~」が紹介されたので、この場で皆様にご報告いたします。本書は国際P2M 学会の吉田邦夫会長(東京大学名誉教授)山本秀男副会長(中央大学大学院戦略経営研究科教授)編著で、プログラムマネジメントの真髄をわかり易く解説しています。
 アベノミクスの3本の矢では「イノベーション」が注目されています。具体的には革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)として内閣府特命担当大臣(科学技術政策担当)山本 一太氏が提唱しており、イノベーション推進にはプログラムの概念が不可欠であることが政府関係部門で浸透してきています。個別のプロジェクトを統合管理するプログラムの考え方がより有効であるとの認識が高まり、これまでのプロジェクトマネジメントでは限界がありという潮流の変化が生じています。
 「P2M理論」「プログラムマネジメント」を研究、実践される皆様はどうぞご一読ください。P2Mの実践事例として次に挙げる内容で具体的にご紹介しています。<キユーピーの商品開発/農業の6次産業化に応用/JICAの海外支援プロジェクト/箱根小田原地域の「環境と活性化」両立プロジェクト/NEDOの水素製造・輸送・貯蔵システム等技術開発プロジェクト/科学技術振興機構(JST)先端的低炭素化技術開発(ALCA)「エネルギーキャリア」の活用)>

 秋のイベントとしての学会秋季研究発表大会は9月27日(土)京都で開催されます。初の関西地区での開催でテーマは「サービス社会・経済におけるオープンなイノベーションの展望~ビッグデータの活用」~公益と市場が共存できるビジネスモデルの創出とプログラムマネジメント~ となっています。P2Mを研究・実践される多くの皆様にお会いできますように。

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