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私とPM

日揮株式会社 是松 寛士: [プロフィール] :12月号

学生時代に通っていた狭い飲み屋で、当時日揮の人事部長と度々いっしょになり、ある日のこと「入社試験を受けてみるか」と声をかけられたのが日揮入社へのきっかけでした。
配属された部署は国際事業本部情報通信開発室という海外の南米未開地への無線電話網や中近東の都市交通管制システムを作るプロジェクトを遂行する新規部署で、入社前にイメージしていた石油精製・石油化学プラント設計・建設とはかけ離れた部署でした。英語も満足に読み書きできない私が海外でしかも情報通信の仕事ということで、不安を抱えてのスタートだったことを思い出します。いくつかの見積・失注を繰り返し、初めて受注したプロジェクトは、アブダビ国防省向けGHQビルへの監視カメラ、入出管理(カードアクセス)、侵入者検知などのセキュリティーシステムを構築するものでした。システム設計、機材調達を終え、アブダビの工事現場に半年駐在し、欧米のシステムベンダーSV、パキスタンのシビル工事業者、インドの電気工事業者を指揮、また助けられながらなんとか納期通りにセキュリティーシステムを引き渡すことができました。プロジェクトの採算は赤字でしたが、私にとっては分野の違いはあれ、プロジェクトエンジニアとして、「日揮でEPCプロジェクトを何とかやっていけるかな」と自信を持ったプロジェクトでした。
その後、国内・海外の中小石油精製・石油化学・化学プラントの新設・改造プロジェクトを行ってきましたが、EPCプロジェクトを遂行する上で、プロジェクトマネージメント技術を持っていることは当然のことながら、顧客・社内・機材/工事協力会社の人と人との信頼関係を築くことがプロジェクトを成功裏に遂行する為には欠かせないことだと感じています。
当社は、今年の7月に主に国内化学プラントのEPC遂行と石油精製・石油化学設備の保全工事を行っていた日揮プロジェクトサービス(JPS)と設備の検査・診断業務を行っていた日揮プランテック(JPC)が統合され、日揮グループ最大のエンジニアリングサービスを提供する関係会社になりました。私は今年の4月より当社の国内EPC事業に携わっていますが、人との関係を大切にし、顧客・協力会社より信頼される企業となるべく努力していきたいと考えています。

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