PMRクラブコーナー
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PM経験とP2Mに代表される知識体系

三菱重工業(株) 土屋 秀樹 [プロフィール] :10月号

先日, 学生インターンが訪れ, 「プロジェクトマネジメントについて」というタイトルで講義をさせていただく機会がありました.
プロジェクトとは?
プロジェクトマネジメントとは?
プロジェクトマネジメント実践力/知識体系
プロジェクトライフサイクル
プロジェクトマネジメントサイクル
など, P2MとPMBOKを対比させながら, それらの概要について説明しました.
このように, 学生さんや経験の少ないプロジェクトメンバーに, プロジェクトマネジメントについて語るときにいつも感じることは, 私たちPMR資格を取得するようなプロジェクトマネジメントを長く生業としてきたものは, P2MやPMBOKの知識体系やその思考・マネジメントプロセスについて, 経験に当てはめて理解・適用していくことは比較的容易であるけれども, 経験の無い・少ない人たちにおいて簡単にすぐに自身の行動・思考に当てはめることができるのだろうか? という疑問です.
プロジェクトはひとつして同じものは無く, また業種・規模も違うものに対して, まず本人の経験に基づいて, プロジェクトの最終目標に対してどこに優先順位をおかなければならないのか? どのように問題を解決しなければならないのか? を考えた上でP2MやPMBOKの知識体系や実践プロセスをプロジェクト遂行や問題解決に適用させていくということになると思います.
したがって, 経験が無い・少ない人たちには, P2MやPMBOKそのものに対する理解と同時に, どのようにそれらを日々の業務や問題点に当てはめたら良いか? ということについてもガイドするということが必要では? と感じています.
プロジェクトが計画に沿って粛々と流れているときは良いですが, 不確定要素が顕れたとき, 問題が起こった時にプロジェクトが停滞し始めます. それを解決に向けてガイドするのがPMの役割ではあるのですが, 個々のメンバーがPM視点を持ち, 問題解決への思考・行動を自らとれる力を持つメンバーが多くなれば, プロジェクトが計画通りに遂行できる確率が格段に高くなる可能性があると思います. このような考えのもと,次代のPMを育成することも意識しながら, 自身の担当するプロジェクトを遂行しています.
なかなか理想どおりにはいきませんが……

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