「第174回例会」報告
PMAJ 例会部会 岡崎 博之: 7月号
【データ】
開催日: |
2013年5月24日(金) 19:00~20:30 |
テーマ: |
「実行に効く 計画の技術」
~計画には共通に通用する技術がある~ |
講師: |
浦 正樹 氏/エム・アイ・アール株式会社 ディレクター |
講師の浦様は一貫してお客様の組織と現場に向き合ってこられました。
実践で得られた経験と知識を基に『計画』をテーマに講演していただきました。
最初に『ビジネスの成功の多くは、実行ではなく計画のデキに依存している』で、なぜ計画を立てるのかの問いかけがありました。
これは、適切な計画は『実行』を可能にし、そして『ゴール(目的・目標)の達成』を可能にします。
一方、不適切な計画は『実行』に問題を起こし、そして『ゴールの達成』を危うくします。
次いで『 計画に対する誤解が様々な問題を招く』で、人が適切な計画を立てない理由が語られました。
「計画は地道な作業だ」という誤解が、計画よりも実行を優先してしまい、実行において問題を起こしている事例を見てきています。
「最初からディテールにばかり目を奪われ、それを地道に積み上げるだけでは、大きな見落としが発生する」と正しく理解することで実行における問題を未然に防げるようになります。
そして、実行に効く計画の『技術』のポイントが提示されました。
計画を日程計画、予算計画、仕様計画に分けて考える:概念化したフレームワークで分類する。
不明なことを予測する:不明点を予測で補い論理的に組み立てる。
前提を確認する : 条件が本当に正しいのか。目標を達成したとき、目的を達成できるのか。
全体を俯瞰し計画を論理的に組み立てる:目的・目標を現場寄りにしない。
最後に、『計画における「決め」の必要性』が紹介されました。
これは、不明なことを予測するとき『決める』ことが必要になるというものです。計画において『決め』を行い、その後の計画(の見直し)や実行を通じて『決め』の正しさを確認することが大切となります。
今回の例会において、自分にとって苦手としていた『計画』がどうして苦手なのかが気づきを得ることができました。それは最後の『計画における「決め」の必要性』を耳にしたからです。それまで、最初から適切に決めることが計画に求められていると考えていました。
最初から完全に正しいものを決めるのではなく、曖昧さをもってもいいからまずは決める。そして、進捗とともに『決め』の確度を上げていくということを教わりました。これによって計画に対する苦手意識が軽減したように感じました。
浦様、今回の講演 大変ありがとうございました。
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