ヤングコーナー
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2012年を迎えて

牧野 駿 [プロフィール] :2月号

[体育会とプロジェクトマネジメント]
 私は昨年課外活動の一環として,学生自治組織「体育会本部」で体育会の会長を務めてさせていただきました.体育会本部の主な業務は下部組織に当たる各部活の統括と行事の運営です.私は部活の代表として1年次の10月から本部員として活動を始めました.
 生徒会活動の類はこれが初めてということもあり,新鮮な毎日の仕事を楽しんでおりました.先輩の下で様々な業務をこなしていく中で,これまで学んだプロジェクトマネジメントに似た性質を幾つか見出すようになりました.それからはこれまで学んだ知識を元に,体育会本部でも適応できそうなものを先輩に進言し,自らも実行するよう心がけるようにしました.
 プロジェクトマネジメントが浸透するようになってからは,本部運営が円滑に進むようになりました.

[会長=プロジェクト・マネジャー]
 これまでの体育会と部活には上下組織特有の不和があり,そのことについて非常に残念に思っており,何か打開策はないかと考えていました.そこで私は昨年の年頭挨拶で「共創」の二文字を挙げ,体育会の目線ではなく,部活の目線で物事を考えることにより,『良い成績を残せば共に喜び,失敗すれば励まし,問題に直面すれば共に悩み』彼らの良き友人であろうと心掛けました.
 その結果として,彼らも私の意思に誠意を持って答えてくれ,上下組織として良い関係を築けました.
 また,会長として「体育会及び体育会本部運営におけるプロジェクトマネジメントの適用と体系化」を目標に掲げ,一年間組織内のプロジェクトマネジメント普及促進に力を注ぎました.リーダースキャンプ(各部の主将を集めた研修合宿)ではリーダーシップ論や組織形成,後輩教育などを織り交ぜ,現状から目標達成へのプロセスを考えてもらう研修などを実施しました.知識不足ということもあり,理想どおりの研修とはいきませんでしたが,主将達からは高い評価をもらいました.
 さらに,これまでの経験則を活かし,本部運営の全体的な手法を5冊にまとめたガイドブックを作成しました.

[会長職を終えて]
 会長職を終えてもうすぐ1ヶ月が経とうとしており,明日(1月26日現在)には我々卒業生に対する歓送会が催されます.振返ってみるとあっという間,かつ濃い1年間でした.震災の影響もあり,体育会としても非常に辛い一年でしたが,私が上記のような活動を行なってこられたのは一重に周りのサポートがあったからだと確信しています.本部の仲間はもちろん,その他自治会の面々や大学教職員の皆様,プロジェクトマネジメントの勉強を共に切磋琢磨してきた濱田君をはじめとする学友たち.私を取り巻く周囲の協力があったからこそ,1年という任期をやり切れたと実感しています.

[近い将来]
 私は3月で卒業を迎え4月からは社会人になります.やはり当面の目標はプロジェクト・マネジャーを務めることです.そのために,これまで学んだ『プロジェクトマネジメントの知識』と『これから学ぶ専門知識』の両方を十分身につけることで,目標に向かい邁進します.

[終わりに]
 この度は,このような機会を与えて下さいました、ジャーナル編集長の岩下様並びにヤングコーナー副編集長の濱田様に深く感謝の意を述べ,私の随想を終わらせていただきます.
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