理事長コーナー
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新たな年に向けて

PMAJ理事長 光藤 昭男 [プロフィール] :1月号

 新しい命が誕生し大きく成長するとも云われる「壬辰(みずのえたつ)」の新年を迎えます。 昨年の正月は、長年の停滞感を打ち破るべく「うさぎ」の飛躍が実現することを期待しました。 しかし、現実は不幸なことが重なりました。 東日本大震災の発生、引続く福島第一原発の事故と高濃度放射能の拡散、先進国の財政赤字に起因する経済危機、新興国の経済成長の減速など数えきれません。
 
 今年こそは、過去の延長でない新たな一歩を踏み出す年にしなければならないと思います。 世の中の動きに期待せず、自分の身の回りで自分が出来ることから変化して行くことから始めなければなりません。 当協会もこの精神で、着実に一歩一歩進んで行かねばならないと思います。

 理事長に就任して半年が経ちました。「実践されるP2M」と「活用されるPMAJ」を目指して、会員をはじめ関係する方々と議論を重ねて来ました。 PMAJの使命である「PM実践家の育成と企業・団体・自治体等の経営活動におけるPMの普及を図り、わが国産業の国際競争力の強化および活力ある経済社会の発展など、広く公益の増進に寄与する。」に基づき、「PMAJの中期ビジョン」を策定しました。 下記にその概要を述べます。

1 ) 会員サービスの向上に向けたPMAJ運営基盤の再構築 :
  会員のニーズは時間の経過とともに変わり、業界や地域、またPM の熟練度や立場によって異なりますが、そのニーズの変化を的確に捉え、例会、P2M研究会、SIG、講習会等を見直し、会員の満足度向上に努めます。
  PM関連の有益な資料・実績等をホームページ上から今より更に入手し易くすることで会員の利便性の向上を図ります。
2 ) 新分野におけるP2Mの普及・拡大 :
  PMの適用が広がっている、あるいは、これから広がる可能性のある産業界への普及活動に努め、会員の拡大を図ると共に、現会員との異業種間交流によるイノベーション誘発の機会を増やします。
  大学生や社会人PM初心者向け教材を開発し、業際的な分野であるPMへの理解の向上と普及に努めます。
3 ) 「産・官・学」との連携強化 :
  プログラムマネジメントの適用可能な分野が広がる官公庁とその関連団体へ働きかけ、協力分野拡大に努めます。
  基盤知識を支える大学、学会、関係する協会との戦略的連携を増やし、P2Mの更なる価値向上、認知向上を推進していきます。
4 ) P2M標準ガイドブックの改訂 :
  利用者から寄せられている各種要望、意見を反映し、改訂に向けた委員会を立ち上げます。
  時代の要請に合致し、新たなP2Mの対象分野にふさわしい事項の検討を開始し、ガイドブックの内容の拡充を図ります。

 既に幾つかの項目は、PMAJの運営会議の了承を得て活動を開始しました。 会員皆様のご意見やご要望を反映し、時代の変化に対して適確な対応をしなければなりません。 その為の、積極的なご提案や各種会合へのご参加も期待しております。 耐震上の理由とはいえ新事務所に移転したことを契機に心機一転し、今年以降のPMAJの活動を活発化させ、我々のPMコミュニティを活性化させるよう、是非ご参加・ご支援の程、よろしくお願い致します。
以 上
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