ヤングコーナー
先号   次号

「初めてのプロジェクトを経て」

千葉工業大学 加藤 信吾 [プロフィール] :12月号

[はじめに]
 千葉工業大学のプロジェクトマネジメント学科ではメンター制度を導入している。これにより、入学するとすぐに10名程度のグループに分かれ、新入生オリエンテーションを実施する。このオリエンテーションの中では、テーマパークの調査、改善提案を考えた上で、その成果を発表するミッションが与えられる。私はこのプロジェクトにおいて、プロジェクトマネージャになり、初めてのプロジェクトマネジメントを実施した。

[プロジェクトのゴールの設定]
 今回のプロジェクトの目的は、テーマパークが現在行っているサービスについて経営理念調査、類似したサービスを行っている競合企業との違いの比較、問題点の発見、改善提案を考え、その成果を発表することでした。
 また、目標として設定したのは成果発表会で優勝することとし、優勝という高い目標を設定することにより、メンバーのモチベーションの向上、プロジェクトを実施する理由を理解してもらいました。優勝に向けてプロジェクト計画を立てていく中で、WBSをどこまで分解するべきなのか、不安を抱えながらも形にすることができ、ガントチャートを作成して進捗管理をしていきました。

[プロジェクトの結果]
 成果発表会の結果は、優勝することができ目標を達成することができました。しかし、私は「次のプロジェクトを実施していくためには、今回のプロジェクトでの問題点を改善し、より良いプロジェクトを実施したい!」と考えました。そのため、プロジェクトの終結フェーズとして振り返りを行いました。プロジェクト全体の評価、個々の評価を行うことで、目的・目標の重要性、各タスクの責任者が明確でなかった、メンバーの力を最大限引き出せなかった、コミュニケーション不足とプロジェクトの問題点などの個人の課題がわかりました。

[今後の課題]
 私の課題として出たことはコミュニケーション不足でした。具体的なコミュニケーション不足はプロジェクト期間中にスケジュールが遅延してしまったことです。その原因としては、仕事の進み具合を把握できず的確な指示を出すことができなかったことがあげられます。
 今後、プロジェクトを実施する際には、個々の進捗状況を可視化できるように、プロジェクトの環境を作り、コミュニケーション不足を改善していこうと思います。

[最後に]
 今回プロジェクトマネージャとしてプロジェクトを行い、最も良い経験となったのはプロジェクトを成功させたときの達成感を味わえたことです。小規模なプロジェクトでしたが、今でも優勝した時の喜び、感動、達成感は忘れられません。
 しかし、終結フェーズを行うことによってこのままでは成功し続けることはできないこともわかりました。そのため、今後は学習してきた知識が実際に使えるのかを試しながら実践力を身に着けていきたいと考えています。
 最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。
ページトップに戻る