① 開発
企業の不動産は、土地と建物を融合した固定資産として評価されるが、これらの不動産のプロジェクトマネジメントは、レビューに始まる「RPDCA」と呼ばれる5つのプロジェクト活動によって実行される:(R)レビュー(実際の不動産状況を評価)、(P)プラン(計画)、(D)デザイン(建設/改修の設計)、(C)チェック(建設/改修)、(A)運営(フィードバック)。
施設運営でのフィードバックを環境性能評価から(R)レビュー/評価して、環境配慮に適した建物として「顧客サポートマネジメント」ができるように経営戦略を立てるため、「プログラム」マネジメントとして検討する。このスキームモデルに基づき、システムモデルの段階ではデザインマネジメントと施工マネジメントを実施する。
② 改善
土地と建物はより価値のある財産として活用されるべきであり、企業不動産における総合的な資産として向上すべきと言える。そのためには、不動産/建設に関わる各プロジェクトのプロセスにおいて、各プロジェクトの改善により恒常的なフィードバックを行い、個々のフィードバックを総合的に運営することによって「持続可能なワークループ活動」を行い固定資産の向上を目指す。その結果、総合的な不動産価値を向上することができる。
③ 革新
価値創造は、これらの個別プロジェクトの「開発」活動と「総合的な持続可能な改善」活動に平行して、「革新」として外部要因からのマネジメントを取り入れることにより価値向上を目指した「革新」活動を行うことができる。今回のグリーンコンストラクションのモデルでは、外部要因として、本章で提案した4つのマネジメント活動:自然資源(資源マネジメント)、地域環境(関係性マネジメント)、技術融合(バリューマネジメント)、ライフサイクル(目標マネジメント)の活動によって、更なる全体最適な価値の向上を目指すことができると提案する。
太田鋼治“Some management appraisal of Green building development in new sustainable property and construction market”第25回インドネシアバリ太平洋不動産評価、鑑定、カウンセラー国際会議 2010年9月