会社としての仕組みの整備とPM知識の普及
わが国では、1990年代にISO9001の認証取得活動が活発になった。ISO9001は品質マネージメントシステムだが、プロジェクト管理活動全体に対する体系でもある。各社では自社内で蓄積したノウハウやSLCP-JCF(software life cycle process - Japan common frame)およびPMBOK®などを参考に品質マネージメントシステムを再整備した。また、この頃からIT系企業では、会社の中にプロジェクト監理を担う組織が設置されるようになり、プロジェクトの全社的な管理が行われるようになった。これは、大規模プロジェクトの失敗が経営に与える影響が大きなものとなり、失敗プロジェクトを防止することが会社としての重要な課題にとなってきたことが背景にあった。一方、人材の育成という観点では、PMP?の資格取得や、当協会が運営しているPMS資格等の取得により、知識の普及はずいぶん進んだように感じている。当協会による資格認定関連事業を通じてプロジェクト管理知識の普及が推進されたことは、大きな成果ではないだろうか。