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「Good Luck !」

西尾 清光 (PMR) [プロフィール] :4月号

ガイドブックではプロジェクトマネジメントの定義として「使命を達成するために有機的なチームを編成して、プロジェクトを公正な手段で効率的、効果的に遂行して、確実な成果を獲得する実践的能力の総称である」とあります。
私流で定義すると、「人、物、金、時として時間を共通の定量化した単位の物差しとして、例えば金を単位として、効率良く目標を達成すること」となります。
プロジェクトを遂行して、成功裡に完成させることがプロジェクトマネジャーの任務であり、プロジェクト関係者全員の希望であり、目標であります。
現実は厳しく、プロジェクト遂行過程であらゆる障害に遭遇する可能性があり、その障害を如何に上手く乗り切るかがプロジェクトの成功裡の完成の鍵と言えるでしょう。
成功裡の完成というのは、前述の私なりの定義「人、物、金、時」を満足させることであります。
図表1 プロジェクトのリスク要素とコスト そこで、私なりにプロジェクトのリスク要素とコストということを図表1にしてみました。図の上側半分は‘資源’とでも分類されましょうか。プロジェクト遂行中ある程度コントロール出来る要素だと思いますが、下側半分は‘分野’とでも言いましょうか、殆どコントロール出来ない要素だと思います。
そのような中で私達はそれらの要素を考慮して原価をはじき、リスクをお金に換算し、利益を載せて完成という港を目指してプロジェクト丸を出港させることになります。

図表2 プロジェクトのリスク要素とコスト 港を出港するとすぐ、天候というリスクが襲いかかります。図表2です。それらは図表1の要素が複合されたリスクです。複合されたリスクは予期せぬものかもしれません。それでも、リスクが目論んだ利益を飲み込み、想定したリスクを上回ってしまうことはなんとしても回避しなければならないのです。
私がプロジェクトマネジャーを任命するポジションになった時、私は、私の好きな言葉の一つ、「Good Luck !」と言って握手をし、任命してきました。
何故ならば私自身は数々のプロジェクトを経験し、数多くの予期せぬリスクに遭遇してきましたが、ある時、予期せぬリスクに起因した困難な問題の解決の為に、厳しい交渉に臨む旅立ちに際し、ジョイントベンンチャーのパートナーから「Good Luck !」と励まされ勇気付けられたからであります。
日々プロジェクトでご苦労されている方々、プロジェクトマネジャーからプログラムマネジャーへと転身して活躍されている方々、そしてまた、PMR資格取得を目指して頑張っておられる方々に私の好きな言葉の一つ、「Good Luck !」を贈りたい。
余談ですが「Good Luck !」という言葉は日本語タイトル「大空港」という映画の中で、負傷したパイロットに代わりスチュワーデスがジャンボを操縦する中で、区域管制官が次の区域管制官にジャンボの航行指示をバトンタッチする際にスチュワーデスに向けて、以後の安全航空を祈ってかけた言葉でした。
(以上)
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