リレー随想
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わが社とPMAJへの期待

富士電機ホールディングズ(株)  森岡 崇行: [プロフィール] :1月号

 弊社は、古河電気工業とドイツ・シーメンス社の資本・技術提携により1923年に、富士電機製造株式会社として創業しました。現在(富士電機グループ)は、エネルギーソリューション部門(地熱や火力等の発電事業と、スマートグリッドに関連する事業)、環境ソリューション部門(産業・輸送・社会のインフラ分野向けに、低炭素社会に貢献するソリューションを提供する事業)、及び、半導体部門、ディスク媒体部門、器具部門、自販機部門など、広範囲の分野に渡ってビジネス展開を行っています。
 富士電機グループ全体で言いますと、プロジェクトマネージメントは、ソフトウエアやプラントを業務とする部門で重視されてきておりますが、急速な市場変化と不確実性(リスク)の増大等でプロジェクト推進力向上、成功確率の向上や新しいプロジェクトを創出する必要性が高まっており、あらゆる分野・場面でプロジェクトマネージメントの知識・視点が要求されてきていると思っています。
 さて、2002年からPMS資格試験講座を開始しまして、この年は合格者が13名でした。2010年上期までの積算で135名の合格者がおります。資格試験のサポートは、この企業内研修としての資格取得対応講座と外部講師を招いての特別講演会があります。
 個人的には、極端にいうとほとんどの業務を、大小の規模の違いはあれ、プロジェクト(有期限でステークホルダーを満足させる)とみなせると考えており、プロジェクトマネージメントの知識・経験が生かせると思っています。
 2006年度から富士電機システムズの開発の見える化に取り組みましたが、この一貫として、開発テーマの進捗を出来高で表すことを実情に合わせた工夫を加えて実施しました。研究開発の分野でも、とくに開発は、目標がはっきりしておりますので、プロジェクトマネージメントの考えが良く当てはまりますし、ともすると技術中心の考え方になってしまう開発テーマリーダに、プロジェクトマネージメントの考え方を伝え、身につかせるのに役立っていると思っています。この開発の見える化システムは、情報レベルにより、見ること、書き込むことができる人の階層がありますが、イントラ上で2007年度から稼動しています。
 さて、PMAJには、弊社も上記の特別講演会等でお世話になっております。最後に要望・期待を述べさせてもらい、拙稿を終わりたいと思います。
 P2Mについてですが、PMBOKとの共存を前提で、機能的差別化をうまくすすめていただきたいと思います。また、世界的な認知度も高まっているP2Mですが、世界における地位向上も大事ですが、PMAJともに、国内でよりいっそう認知度を高めていただきたいと思います。
以上
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