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私のダイエットプロジェクト

野口 直樹 [プロフィール] :1月号

 ここ数年、仕事が忙しい事を言い訳にしてめっきり体を動かすことをしなくなった反動が一揆に押し寄せ、昨年の検診ではこれまで引っ掛かったことのない検査項目に軒並み注意信号が灯ってしまった。所謂メタボの仲間入りである。自分一人の健康管理もままならぬくせに、プロジェクトマネージャを名乗るのはおこがましい。そこで一念発起して、我が社の健康管理センターの提唱するダイエットプログラムに参加することとした。手前味噌と思われることを承知で言わせて戴くが、これが中々どうしてよく出来たもので、おかげで私も次回の検診では無事メタボから脱却することが出来た。ダイエットを考えておられる方々の参考になると思うので、その体験談を述べさせて頂く。
 まずは、ダイエットの実施期間と目標値を決める。期間は3ケ月、目標はあまり欲張らず4kg減量とする。一応これをクリアすれば、肥満の目安となるBMI25.0以上から脱出できる。1kgの減量に必要なカロリー消費量は約7000kcalであるから、4kgの減量のためには、約28000kcal。これを3ケ月、90日で達成するには1日当たり約300kcalを運動で消費するか、若しくはその分の摂取即ち食事を制限すればよいことになる。それを実行し易くするため、このダイエットプログラムでは、100Kcalのダイエットメニューカードを準備しておく。例えば、ウォーキング15分、ご飯2/3杯、ビール約200ml、コロッケ1/2個等々といった具合だ。毎日このカードを3枚実行すれば、300Kcal減量できるという仕組みで、何をしようか悩むことがなく、習慣化し易い。そして、毎日の記録としてメニューカードを目標3枚に対し何枚使ったかと、同じ時間に体重を測定してパソコンに記録しておくのだ。
 1日のダイエット量としては、大したものではなく、これで本当に体重が減るのかと半信半疑であったが、これが驚く程正直に体重に反映される。もちろん一気に何kgも減るものではないが、毎日着実に40〜50g減少していくことが目に見えて分かり、俄然やる気を増す。そうすると、怠けて2枚しかカードを使わなかった翌日は、少し頑張って4枚使うと言ったノルマに対する修正行動、週末には体をならべく動かし目標の上方修正を目指すと言った意欲が自然と湧いて来た。これが原動力となり目標4kgに対して6kgの減量を達成することが出来た。
 もうお分かりと思うが、このダイエットプログラムはPDMCサイクルを実に効率的に回す仕組みが備わっている。もちろん実際のプロジェクトでは、様々な外乱やステークホルダーとの関連性という要素が加わったりして、このダイエットの様に単純には行かないであろうが、それらのうまくコントロールしてPDMCサイクルをキチンと回すことが出来れば、プロジェクトを成功に導くことが出来ると身をもって体験した思いであった。
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