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「プロジェクトマネジメントにおけるWBSの分解」

千葉工業大学 木村 友亮 [プロフィール] :11月号

【PM演習】
 私が在学している千葉工業大学プロジェクトマネジメント学科には,授業のカリキュラムの中にプロジェクトマネジメント演習があります.これは学生同士でチームを組み、企画からソフトウェアの開発まで行うといった授業なのですが、プロジェクトリーダーとなり、疑問に思ったことがあります。それはWBSを一体どのレベルまで分解するのが適切なのかという事です。

【私の考え】
 今までの人生でプロジェクトマネージャーといわれる立場に立ったのは、つい最近のことなので圧倒的に知識や経験が足りないとの自覚はありますが、PMの教科書と考えているPMBOKでさえ、どのように分解するのかという部分は明確ではなく、どのような形で作成するべきであるのか.という点に関しては具体的な事は記載されていないと考えます。

【意見の相違】
 実際に作成を行い私が体感したことは、人によって多くの作業の分解にはばらつきが存在するということ。チームメンバーが作成したWBSと、私が構想していたWBSとはくい違っていました。私はそのWBSを見て本当に正しいのか判断できなく、私が考えていたWBSが本当に正確なのかという点に関しては、確証を持つことができません。計画の基礎となるという上でWBSは重要なものであると考えておりますが、WBSを変化させてしまうと、計画の形そのものも変化します。本来ならプロジェクトマネージャーが思い描く計画を行っていくことが適切であると感じます。しかし、これではプロジェクトマネージャーの考えている計画を押し付けてしまうのではないか。チームメンバーは付いて来てくれるのか、計画とのギャップというものがモチベーションを奪ってしまうのではないのかと考えました。
 人によって趣向は様々だという考えもあります。そのような考え方であれば、チームメンバーにあったWBSを適宜組んでいくことこそ、一番適切であるのかもしれません。
 しかしながら、私のように知識や経験が不足しているリーダーが、適切なWBSと計画を立てるためには一体どのようにすることが最善なのでしょうか。このような問題があるのであれば更なる経験と知識を養うことこそ、最善であると考えます。

【今後の課題】
 学生の時期に養うことのできる経験や知識がどこまで通用するのかという点に関して、今後は目標と期限を決め、私自身の資格試験や問題に対してのPMを行っていこうと考えております。また、WBSや確実な計画が立てられるだけではプロジェクトマネージャーは勤まらないとの考えもありますので、人間的な部分も含め、成長をしていきたい。
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