例会部会
先号   次号

「第140回例会」報告

PMAJ例会部会 大垣 信行 [プロフィール] :9月号

【データ】
 開催日:2010年7月23日(金) 19:00〜20:30
 テーマ:サーバント・リーダーシップによる プロジェクト・リーダーシップの強化
     〜目標達成を実現する新しいリーダーシップ〜
 講師:株式会社アイネット 代表取締役 竹腰 重徳氏

 今回の例会では、「サーバント・リーダーシップ」について、竹腰 様よりご講演を頂きましたので、概要をご紹介致します。

 サーバント・リーダーとは、何よりもまずサーバント(奉仕者)なのである、「利他の心=己のことは脇において、まず他人を思いやる」が必要である、
というご説明から講演が始まりました。

 講演していただきました竹腰様は、EQリーダーシップの研究から入られましたが、リーダーは、人間力が重要だと改めてリーダーシップの研究に深く取り組まれ、その中から今回講演いただきましたサーバント・リーダーシップに巡り会われ、これだと興味を持って研究を推し進められています。

 講演では、サーバント・リーダーシップと、一般的な支配型リーダー(リーダー・ファースト)との対比を行われています。リーダーのモチベーション、マインドセット、影響力、コミュニケーションスタイル、業務遂行能力、成長についての考え方、および責任についての考え方を対比されています。
この対比を通じ、サーバント・リーダーシップは、日本人の特質に合っているのでは、という意見が出ました。
例えば、成長についての考え方は、サーバント・リーダーは、「部下のやる気を大切に考え、個人と組織の成長の調和を考える」という定義です。
ただし、付け加えられたことは、サーバント=奉仕者という語感があまり良い印象を持たれない、抵抗感を持つ人が居る。
 サーバント・リーダーシップに代わる響きの良い表現は無いかと講演後の懇親会でも皆さんに問われていました。

 サーバント・リーダーシップを実践している(取り入れている)企業は、世界にありますと実名で紹介されています。
一例ですが、
サウスウエスト航空 35年連続黒字経営、顧客の人身事故なし、フォーチュン「働きがいのある企業」ランキング第1位(2007)
経営理念 社員第1、顧客第2、リーダーとは部下のために働くサーバントである、他

さらに講師は、サーバント・リーダーシップの特性を以下の10に定義されています。
傾聴(Listening)
共感(Empathy)
癒し(Healing)
気付き(Awareness)
説得(Persuasion)
概念化(Conceptualization)
先見(Foresight)
スチュワードシップ(Stewardship)
人々の成長へのコミット(Commitment to the Growth of People)
コミュニティ作り(Building Community)

いずれも、参加者が日常行っている言動を分かり易く定義、解説をされました。

例会風景

 当日は、新橋駅前で夏祭りが開催される中、かつ猛暑の中、多数の参加を得て講演が活況であったことをご報告し、締めくくらせていただきます。

 例会では、これからも有益かつ時機を得たPMビジョン・戦略、PM手法、PM実践事例などの話題提供ならびに会員交流の機会を設定致します。
ページトップに戻る