PMRクラブコーナー
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伊予の国 松山にて

愛媛ホスピタルパートナーズ(株)  小山 繁:9月号

何時もお城が、人々の行き交う様子を見下ろしている、道後温泉・坂の上の雲・坊ちゃんの街 この松山で、プロジェクトにかかわり早3年である。この3年間で、日本は衰退の一途をたどり首相は3人も代わった。私は50才を越えたころから、このままでは建設業が立ち行かなくなるとの漠然とした思いから、焦るように、資格試験受験・社外講義受講にと、熱心になるようになった。
アーク都市塾PFI講座受講・医業経営コンサルタント資格、そのような一連の流れで、必然的に、P2M・PMSの資格も取得した。その後、所謂PFI事業である愛媛県立中央病整備運営事業と出会う。PMとしてプロジェクトチームの社内組織化を進めながら提案書の作成・コスト交渉・入札・プレゼンを経て、幸運にも、落札させていただき、引き続きプロジェクトの推進にかかわることなった。そこでもっと高度なPM手法の習得が、どうしても、必要になり昨年PMRの資格取得挑戦と相成った。
もともとPMS取得の際、私が最も注目したのが、応用領域が、広く、単なる個別プロジェクトだけでなく、社内新事業・企画・組織改革まで対応できる実践力がP2Mガイドにより体系的に取得できる点であった。社会問題解決や、企業活動では、『トップの洞察力を』このプロジェクトマネジメント職業人が『実践力』により、使命や目的水準を達成する役割を担い価値創造に、貢献することである。
今私が携わっているプロジェクト『愛媛県立中央病院整備運営事業』とは、病院の建て替えに当たり、愛媛県は、特別目的会社に、病院の建物を、医療機器も含む形で建物の設計・施工を一括発注し、開院させ、その後20年間の委託・運営業務・調達を包括的に、行わせることで、病院職員が、病院は医療行為に専念する事が出来る環境を作り上げると供に、民間の知恵によるコスト削減を目論んだ事業である。
2008年8月 我らが応募グループは、この事業に、当選し建物の設計より取り掛かった。そしてSPCを創立し、他の運営・調達業務も徐々に計画段階に入っていった。
其の中で、PMとして、常に広い視野と、高い視点を持ちながら、P2Mの個別マネジメント手法を、活用しながら進めていった。[組織マネジメント]→提案の組織から事業推進の組織へ、社内の関係部門の協力と人材の投入 [タイムマネジメント]→検討項目の設定とスケジュール化 常に進捗分析とスコープ分析 [報告・変更管理]→社内(本社・SPC)報告の定例化と、理解。 これらについて特に留意しながらプロジェクトを進めていっている。しかしながら、[リスクマネジメント]については、社会の風潮としてか リスクの本質への理解不足や、リスク対応策で、移転のみがリスクコントロールだと、其のことにのみ回避方策が、注力されることに懸念を抱き業務推進の日々である。
又このプロジェクトは、施設整備(270億)医療機器調達(50億)委託運営(20億/ 年)調達診療材・医薬品(55億/年)の各項目が個別の、プロジェクトとして位置付けられ正しく『プログラムマネジメント』そのものである。今後ますます変化する医療行政に、即応しながら、お城からの評価を受け、このプロジェクトの成功に寄与したい!
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