リレー随想
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PMシンポジウム企画委員は、意中の人に会うことができます

PMシンポジウム企画委員  岡崎 博之 [プロフィール] :5月号

[PMAJでの活動]
1998年 JPMF設立に際して案内が届き、会員となりました。
例会の後の懇親会で教材整備SIGの誘いがあり"PMBOK準拠ITプロジェクトマネジメントテキスト"を2002年3月に発刊したのが、最初の活動でした。
この中で 受注提案フェーズ という 章を担当させていただきました。ITプロジェクトにおいてベンダー側の視点で見た場合、最初に受注活動が来るので、これは記述すべきたとの思いがあったからです。
また、2007年1月の例会でもったいない学会会長の石井先生に”石油ピークと「もったいない」”のタイトルで講演を行っていただきました。これを機会に例会のKP(キーパーソン)に参加しました。

[PMシンポジウムの活動]
2005年からシンポジウム運営を手伝い、2007年から2009年までの3年間 製造トラックを担当、今年2010年は金融・流通・サービストラックを担当しています。
自分が聞きたいと思う(PMに何かしら関係のある)面白い話題を持った講演者をお呼びしたいというのがこれまでの一貫した考えです。
2007年は1月の例会でお話いただいた石井先生に依頼しました。当日は、急遽都合がつかなくなったため、代理の方に講演いただきました。1月の例会の前、、数回 石井先生の講演を聞き、『石油の減耗は、今後の日本だけでなく世界の人間の行動のあり方を根本的に変えなければならない』との趣旨が自分の考えと同じであったので、例会部会とも話を進め、最終的に高橋事務局長と東京大学で、講演依頼をしました。

2008年はヤマハのバイクをデザインしているGKダイナミクスの広報に電話で連絡し、デザインの観点からPMの講演を依頼しました。最初の訪問の際に、PMAJ紹介パンフレットと一緒にヤマハのオフロードバイクを特集した雑誌を持っていきました。最初はPMAJとシンポジウムの話をさせていただき、10分ほどである程度ご理解いただいた頃合を見はかり、雑誌を取り出して『実は学生時代、ヤマハのオフロードバイクに乗っていました』 と切り出しました。その後は、バイク談義に花が咲き、講演予定候補を推薦していただきました。予稿集の作成に際して、講演者からお話ししたとの連絡があり、デザインについて語り合いあやうく終電を逃すところでした。

2009年は前年の講演者に相談し楽器のデザインとPMについて講演していただける方を紹介していただきました。2009年3月半ばに浜松で講演を依頼しました。1時間ほどの打ち合わせでしたが、ここでもまたヤマハの学習机を使っていますがデザインだけでなく造りがよくて子どもが大きくなっても普通に使うことができること。米国の病院のナースの引継ぎにデザイン会社が入って引き継ぎをデザインしたことなどを種に話をさせていただきました。

シンポジウムでの講演では参加人数は多くはありませんでしたが、参加者から面白くて良かったといった評価をいただくことができました。

今年も、面白い講師を発掘すべく活動していきます。


[PMシンポジウム2010 講演候補者との打ち合わせでのこと]

[プロジェクトの成功には何が重要か?]
都市計画関連プロジェクトの責任者だったMさんに『Mさんがやられたのと同様なプロジェクトがあちこちで計画されていますが、うまくいっていませんが、どうしてですか?』 と質問しました。
Mさんは 『責任者(首長)が本気でないから』 と言われました。 自分も、ずっとプロジェクトを推進する側の責任者の問題がプロジェクト失敗の要因だと思っていましたのですぐに合点しました。
さらにMさんは 『プロジェクトの最初の段階で細部は別にして、頭の中にプロジェクト全体の構想ができている必要がある』 とも言われました。
これについても、コールセンターを構築するプロジェクトを担当したときに、細部ではなく全体構想を描くことから始めたことを思い出し、これもまた同じだと感じました。
これまでの体系的なPMではなく独自のプロジェクトに関する熱い思いを聞けそうです。 (Mさんは2日目の候補者です)

[ファッション業界が病んでいる]
Tさんとは、地元でのセミナーで知り合いました。ファッション(衣服)のリフォームのお話しということでしたが、話がすすむにつれてプロジェクトの実践事例そのものになっていきました。なにかというと、リフォーム業界が大学(服飾科)で講義し、学生に実際の業務体験をさせる、会場を借りリフォームの展示を行い一般の方にも具体的に知っていただくと リフォームの社会的な意義を多くの方に理解して参加してもらえるための体系的な活動として実践されていたのです。

今回 Tさんと打ち合わせでお会いしたとき、製造が海外になり、デパート・スーパーという衣料の売り場が低迷して業界全体があえいでいる現状を憂慮されていました。
『何か、活性化できるいい知恵はありませんか?』 と問いかけられ、返す言葉につまりました。
でもTさんは、ご自身のビジネスを超えて『いいものを長く愛用できるようにしたい』という社会的に意義のある活動を実践されています。
皆さんが知らない分野で 『こんなことが行われているんだ』 という新たな驚きを届けれられると思っています。(Tさんは1日目の候補者です)

4月も後半になり、候補者が確定しアブストラクトが送られてきています。
もうしばらくすると、皆様にも講演者が公開されます。
楽しみにお待ちください。

人と人とのつながりを通じて、いろいろな経験を積めるこの場に皆さんも来てみませんか。
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