トピックス(活動報告)
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製造業向けP2M活用調査研究委員会に参加して

藤井 弘樹 [プロフィール] :12月号

 今回は「製造業向けP2M活用ガイド」の研究委員会に参加させていただく機会をいただき、まずはこの場をお借りし、あらためて御礼申し上げます。
 私の所属する企業は製造業ではなく、このような社外の委員会活動に参加させていただくのも初めてであり、先月号で林委員も述べられていましたが、私もかなり気おくれしておりました。
 今回は人材育成について担当させていただいたのですが、「ものづくりは人づくり」といった言葉も浸透しており、株主総会などでも人材育成に関する質問を投資家から受けることも多くあることから、日本の企業においては経営的視点からも重要な要素であるはずです。
 しかしながら、新興国である中国人大学生からみれば対日感情という理由だけではなく、日本企業は人材育成に関する意識が低いといったイメージが強く、日本企業が不人気だという話を聞きました。
 逆に日本企業からすれば上司が丁寧に指導・育成してもすぐにやめてしまうといったこともあると思います。たしかに情熱をもって指導・育成した人間がやめてしまえば、上司としては精神的ショックが大きく、その後の教育に関するモチベーションは低くなってしまいます。
 それと比較し、欧米企業は中国人大学生からの人気は高く、退職率の問題はあるとしても昔のように先輩から後輩・上司から部下へといった古いOJTのやり方だけではなく、スキルを持った人間が上下問わずその知識を教えていったり、教育にかかる投資や制度的対応などで定着率を高めていったりしているようで、人材育成の方法を変えていっているようです。
 昨今の様々な現場ではIT活用が進み、技術のブラックボックス化といったこともあり、複雑化した状況にあることも人材育成を難しくしているのかもしれません。
 だからこそP2Mのプログラム&プロジェクトの理論をよく理解し、その知識を活用した人材育成のシナリオと、そのシナリオに沿ったマネジメントサイクルを有効に機能させなければならないと、今回の委員会に参加して認識しました。
 そしてそれが結果的に企業の価値と業績の向上、優秀な人材の確保につながればよいと考えています。
 田中理事長はじめ北村委員長、委員のみなさまのP2M対する熱い思いを感じ、またその知識を日常のプロジェクトとして実践されている方々の中に入り、活動させていただいたことを今後の日々の業務に私自身活用しなければと思っております。
 委員のみなさま、事務局のみなさまありがとうございました。
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