関西P2M研究会コーナー
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関西P2M実践事例研究会を通して得たもの

永田 好伸 [プロフィール] :12月号

1.P2Mとの出会い(きっかけ)
 入社して15年目のある日、PMCの研修があるので受けてみないかと誘われた。
 その当時、私の周りで「P2MとかPMSとか言って何やらやっているみたいだな」といった感じはあったが、私自身あまり興味がなかったのが実態であった。当時の私の考えは、仕事で結果さえ出せればそれでいいというものであり、何かに好奇心をもって勉強するという考えをあまり持ち合わせてはいなかった。
 折角誘っていただいたし、難なく上司の許可も取れたので、その研修に参加することにした。その研修に参加して驚いた。暗黙知として私が何となく持っていたプロジェクト管理としての知識をすごくうまく体系化して纏め上げられており、研修中はうなずきの連続であった。
 研修を薦めてくれた人が私の元上司ということもあり、自分の仕事に直結し、暗黙知として持っていた知識を整理できるという思いもあり、P2Mを勉強してみることにした。
 それからPMC・PMSを取得した。PMSに合格したときに、その元上司から実践事例研究会というものがあるが、参加しないかと誘われ、私自身も折角資格まで取得したのだからそのスキルを更に磨こうと思い、参加することにした。

2.神戸フォーラム
 これと同じ時期、神戸フォーラムが開催された。このフォーラムではボランティアとして参加させて頂いた。ここで驚かされたのは、メンバーのこのフォーラムにかける意気込み熱意であった。関西初のPMフォーラムということもあって、みんなの意気込みは並々ならぬものがあり、是非とも成功させるんだという思いと、それにかける情熱がヒシヒシと感じられ、いつの間にか自分もその流れに飲み込まれていた。
 けど、ボランティアに参加している主力メンバーの方々はフォーラムにどうしてあれだけの時間がかけられるのか、今でも仕事は大丈夫なのかというのが疑問である。
 それとこのフォーラムの懇親会であった、小田さんの星野阪神とプロジェクトマネジメントはよく分析されており、実に面白く素晴らしいプレゼンであった。

3.プロジェクトXに学ぶ
 実践事例研究会は”プロジェクトXに学ぶ”に参画させて頂いた。このテーマはNHKで放送されていたプロジェクトXを題材にプロジェクトやリーダ、チームビルディングを研究するというもので私は2年目からの途中参画であった。
 途中参加というわけではないと思うが、定例会の流れには中々ついていけなかった。今になって考えてみれば、何もないところからある事柄を分析し仮説を立て、それを検証し、纏め上げていくという取り組み自体に、あまり慣れていなかったことが原因だったと思う。初めは参加されてしている方々の建設的な考えと分析力についていけず、自分の勉強不足を痛感させられる連続であった。みんなに追いつけるよう、まずは宿題だけはやるよう頑張った。
 プロジェクトXの話の中での私の一番のお気に入りは、「ホンダのCVCCエンジン」の話です。この話は光化学スモッグなど環境破壊を命題に、当時世界一厳しく、パスすることは不可能とまで言われた米国のマスキー法という排気ガス規制法(1970年12月発効)の規制値を、最初にクリアしたエンジン開発の話です。この中の言葉で”子供たちに青い空を”を合言葉にプロジェクトを進めて行ったことが非常に感動した。
 本研究会でも、これについてまとめたものを最終成果物の一部に加えていただいた。

4.合宿
 事例研究会では毎年11月上旬に合宿がある。この場では他の事例研究会のメンバーも集まりそれぞれの研究会内で議論しその経過報告が行われる。当然、夜は親睦会がある。 昼間の議論の場ではあまり活躍できないが、その分、夜は親睦会の司会を務め、盛り上げ役に徹した。ハッキリ言って議論よりこっちのほうが得意である。1年目は新人でもあるので親睦会の司会を引き受けた。今年で参加して3年になるが、いまだに連続して司会を務めている。もうそろそろ後任にバトンタッチしたい。
 それにしてもこの合宿はお互いの仕事の悩みの相談や情報交換などざっくばらんな会話ができ、非常にいいと思う。

5.メンタルヘルス分科会
 今年2009年度は、メンタルヘルス分科会に参加させて頂いている。この分科会はプロジェクトメンバーをいかに鬱にならないよう管理し、プロジェクトを推進していくかということを研究する会である。
 私はシステム分野に身を置いており、この分野特有なのか、私の周りには実に鬱になる人が多い。鬱は本人はもちろん、周りの人も不幸にする。
 私がリーダであったプロジェクトのメンバーからも鬱を出してしまったことがある。この時は非常に申し訳なく辛い思いをした。
 鬱は非常に難しい。仕事面だけでなく私生活面でもなることがあり、なんとも管理しづらい。私のメンバーのケースがそうであった。
 しかし、今思えばリーダとしての私のリスクマネジメント力とコミュニケーション力がもっとあれば防ぐことも可能であったかもしれないと思うことがある。
 このあたりの経験(特出すべきものはないかもしれないが)を研究会に活かしていけるのではないかということと、今後自分が管理するプロジェクトメンバーから鬱が出ないようにするための何かヒントにでもなればと思い、今回参加させて頂いている。

6.最後に
 関西実践事例研究会を通して、分科会や様々なイベントに参加し勉強させて頂いた。それとともに自分の勉強不足、分析力の浅さを実感させられた。
 特に勉強不足については痛感させられ、ちょっとでもメンバーに追いつくために、現在は学校に通ったり、積極的にセミナーに行ったりといろんな形で勉強している。この分科会の参加が本当にいいきっかけになったと思う。
 これからのスキル向上と人間性を高めるために続けていきたい。
 これからも皆さんからご指導を賜りたく、宜しくお願いします。
 ありがとうございました。
以上
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