メッセージ
先号   次号

2009年度始まる - プロジェクトマネジメント魂を発揮する時です

理事長 田中 弘:4月号

田中理事長  PMAJの2009年度が始まりました。
 皆様には未曾有の経済悪化のなかで、厳しい状況に克つための闘いの日々が続いていることと存じます。
 PMAJも腹を据えて今年度の運営に乗り出しました。事業計画(案)のなかで、「2009年度は、極めて厳しい経済状況のなかでの協会運営となります。このような中で、当協会は、逆境への備えは怠らず、会員、役員並びに職員が心を一つとし、協会の理念と価値の実現のために、プログラム & プロジェクトマネジメントの普及・発展と関連人材育成のための事業を多面的に推進してまいります。(中略)創意と工夫を以って厳しい環境を乗り切り、プロジェクト化の時代が求める使命達成型プロジェクトマネジメント人材育成のニーズ応える必要があります。」と謳っております。

 私は昨年の10月から12月にかけて4つの海外PM大会に出席する機会がありましたが、大会主催者やリーダー達が等しく発したのが「世界の進歩や改革はプロジェクトで成し遂げられてきた。プロジェクトマネジャーはイノベーションの担い手である。このような逆境にあってこそ、プロジェクトマネジャーは持てる経験と洞察力、創造力を発揮してほしい。」というメッセージでした。これは真実ではあるが美しいメッセージです。
 一方、現場の声に耳を傾けると、「プロジェクトとは、トリプル制約で与えられた目的を達成しなければならない中で、使命達成型“必殺仕事人”集団を結成し、“待ったなし”、“言い訳なし”、また、“格好つけず”にやりぬく、ドロドロして、形が不定形で、精神的にも不安定となりそうな実践である」(PMS資格第1期生 前川茂男氏)とぐっと現実味を帯びてきます。このようなプロジェクトマネジャーの方々が居てこそ困難を乗り越えて明日を掴むことができるのです。そしてPMAJはこれらの使命達成型必殺仕事人の職業プラットフォームですので弱音は吐けません。

 PMAJは今年5月23日に京都市で「プロジェクトマネジメント・フォーラム2009京都」を開催しますが、基調講演をお願いしております株式会社堀場製作所の堀場雅夫最高顧問と京都府の猿渡知之副知事にお話をうかがう機会がありました。イノベーション日本を代表するお一人であり、米国人以外では初めて米国の「ピッツコン・ヘリテージ・アワード」に輝いた堀場氏は、「世界同時不況の今こそ、イノベーションスピリットに基づく底力を有する産業日本に好機である」とのグランドビューを、また、京都府の行政改革で有名な猿渡副知事からは、分権時代における行政経営イノベーションのあり方について、鋭い示唆を多々含むフィロソフィーをうかがいました。
 どうか、元気と勇気を与えてくれる京都フォーラムを楽しみにしてください(PMAJジャーナルでも特集号を組みます)。
 もうひとつ元気がでる話をしますと、PMAJは、3月に「製造業向け『プロジェクト & プログラムマネジメント標準ガイドブック(P2M)』活用に関する調査研究」を完了し、成果物のガイドを完成しました。現下の企業の経営パラダイムである高速回転型価値創造経営のモデルがしっかりと描かれております。今月号のオンラインジャーナルで本件に関するリレー随想の第1回が掲載されておりますのでご覧下さい。

 皆様、どうか今年度もPMAJの活動に積極的に参加され、皆様方お一人お一人の貢献をPMAJの歴史に残していただくようお願い致します。
以上
ページトップに戻る