日常の出来事からの気付き
PMR 中村 元哉:1月号
■RUN、RUN、RUN
川沿いの、海に向かう一本道。海岸までたどり着けば、遠くに街や工場の灯りが広がります。往復で1時間ほど、ちょうど良いトレーニングコース。毎日とまではいきませんが、帰宅後、時間のある時に、パートナーと一緒にランニングに出掛けています。
12月ともなれば、吐く息も随分と白くなってきます。ランニングウェアを身にまとっているとは言え、風のある日などは、ちょっと気が引けます。
それでも続けられるのは、やはり目標があるからなのでしょう。今の目標は、1月の大会で昨年よりも早くゴールすること。少しずつトレーニングを重ね、達成できるくらいの目標。決して大それたものではありません。
仕事だけでなく、日常の一幕にも、目標を設定することが生きてくる場面が沢山ある訳ですね。
■犬の気持ち
我が家には、二匹の犬がおります。大きいほうは、おっとり、マイペース。小さいほうは、ちょこまかと、いたずら好き。二匹に共通しているのは、私や家族の全員に、何時もいつも興味を示し、皆に可愛がられ、そして皆を癒してくれるところ。
先日読んだある本に、次のようなことが書かれておりました。
相手に好かれ、良い関係を築きたいと思うのなら、世の中で一番の達人に学ぶのが良い。
その達人とは犬。彼らは心理学の本を読んだことがある訳ではないが、相手に好かれる方法を知っている。その方法とは、至極単純。相手に純粋な関心を寄せることである。
そこには何らかの魂胆がある訳ではない。相手の関心を引こうというのではなく、相手に純粋な関心を寄せる気持ちだけである。
常日頃、接する人々と上手くやっていかねばならない場面は数え切れません。関係性やコミュニケーションのマネジメントの第一歩として、先ずは相手に対して心から純粋な関心を寄せる気持ちが大切、それが行動の起点であると感じた次第です。
■こだわりの作品
先日、ある北欧の画家の展覧会があり、その作品を見に出掛けました。
作品の多くは、自身が住んでいた空間がモチーフになっており、その対象は、室内に配置された家具や置物、扉や窓、そして数少ない人物が登場する作品の場合には、そのほとんどが妻というものでした。ある部屋の同じ家具や扉が、異なる構図で何度も登場し、同じモチーフの作品を繰り返し、繰り返し、初期から晩年まで一貫してつくり続けた姿勢から、その空間へのこだわりを感じました。後々まで残る仕事というものは、自身が思い描く姿にこだわり続けた結果、生まれるものなのだと。
最近感じたことをご紹介いたしましたが、日頃のちょっとした場面からの気付きというものは、それが意図されて起こした行動から生まれる場合もあり、そうでない場合もあり。ただ、その一つひとつの気付きが、人生を豊かにしてくれるように思います。一つひとつ心の財産が蓄積されていくように。
自身の一年、一年をつくり上げていく時に、自分の思い描く姿をイメージして、デザインし、行動に起こしていく。さすれば、もっともっと多くの気付きが得られて、更に豊かになっていく。例えば、これまで直接繋がりの無かった人や事柄に関心を寄せてみる、様々なコミュニティーに参加してみる等々。
年末を迎え、自身の日常を振り返り、そんな気がしております。
以上
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