東京P2M研究会10月例会議事録(10月11日開催)
内田 淳二:11月号
東京P2M研究会10月例会
1. 日時:2008.10.11 10:00〜17:00
2. 場所:ENAA 6D会議室(合宿形式)
3. 出席者:岩下、内田、梶原、国谷、近藤、佐藤、虎谷、中村、仲田、藤沢、渡辺
(11名)
4. 議題:日本国の防災力向上における民間活力利用政策に関する課題
5.議事
5.1 目的
・東京P2M研究会で本議題を取り上げた理由
研究会メンバー佐藤氏からの依頼で本テーマを東京P2M研究会の事例研究として取り上げることにした。
防災問題は官庁初め地方自治その他の機関で研究が進められているが、範囲が多岐にわたるため、各機関が個別に進めただけでは、社会的に機能し内面がある。依頼事項は個別に行われているこれら研究テーマを体系化し、誰でもが理解しやすいものにまとめる。防災は人命にかかわり、災害発生後の救助活動より、防災活動がもっとも効果的であるにかかわらず、対象者である住民は、重要ではあるが、我が家に災害がすぐ及ぶとは考えずに、普及活動が軌道に乗っていない。官・地方自治だけの力では普及に限界があり、民活を期待されている。
研究会ではこれら複雑で、多義性のあるテーマはP2Mの得意とするところであるところから共同研究として採用した理由である。
5.2 議事
(1)テーマの説明
・佐藤氏より、上記テーマに関するブリーフィング(30分)
・研究対象上の論点
1)防災の体系化
2)防災のイメージを刷新するネーミング
3)運動としてのNPO設立のイメージと成功のポイント
(2)検討プロセス
・出席者がニチームに分かれてメンバー各位がコメントをホワイトボードに書き出し、チーム毎に今後の進め方に関するまとめを行った。(60分)
政策が空回りして、国民の支持を得られないのは、なぜか??
役所主導の災害対策事例を具体的に実体を検証した。
・昼食をはさみ、午後より各チームの意見を集約した内容をAチーム/藤沢氏、Bチーム/中村氏により発表。(各10分)
・ 発表を受けて全員で討論。
1)現状は政策課題の個別テーマには対応できても「日本国社会全体の防災力向上」という全体使命には、官民とも既存組織では対応できていない。
2)「防災力」は、人命を救う力。自分の為だけではない価値ある行動を生む力である。
3)医療業界でも、現在は患者の健康回復を主力としているが。近年は予防こそ大事であるとの認識が深まりつつある。予防医学の動きが増してきた。
防災はこれからの大きなテーマとなる。
4)「防災力」では、人を惹きつけるイメージが弱い。新しいコンセプト・理念の創造が必要である。
5)災害復興海外ボランテイアは、防災力向上の鍵を握るかも知れない。
防災では人集めが困難でNPO活動は困難であるが、災害救助について多くの日本人は意欲を持っている。防災も災害を体験したボランティアからの活動が鍵を担うのではないか。日本人は憲法9条の制約で「世界貢献」が充分でないというイメージがある。これに代わるものとして、組織だった海外の災害支援は、国民へのアピール性がある。
6)NPO活動には活動資金調達の思想が必要である。このためにはビジネスとして価値の創出が求められる。
7)価値を共有する個々人のアイデアを募り、「ユーザーイノベーション」を誘発する仕掛けも大事である。
5.3 次回テーマについて
今回の続きを予定。時期は未定
以上
|