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「我が家の中学受験プロジェクト & プログラムマネジメント」

白井 久美子:6月号

5月号の芦原さんに引き続き軽いタッチで最近の私的P2M事情を書いてみることにした。

我が家の中学受験プロジェクト & プログラムマネジメント
 この4月、無事、娘が中学に進学することができた。国立のT大附属小学校に通っていたが、附属といっても中学、高校に全員進学できるわけではない。成績による「足きり」があるため、足きりにあわないように必死に受験勉強をして合格・進学したのだった。ぶっちゃけ娘は特に優秀な成績ではなかった。だから小学校受験をして入学してきている一様に優秀な成績の人々のなかで足きりにあわないようにするには大変な苦労があった。

小学校お受験プロジェクトの時のことは、以前PMAJのWebに投稿し掲載していただいたことがある。
お読みになりたい方は こちらを参照

小学校受験はP2M的に成功!とってもうまくいったと今でも思っている。
しかしながら、中学受験は結果的には合格したんだから成功なのかもしれないが、親としては自省だらけの受験だった。なぜならば、プロファイリングマネジメント的に言うと、「ありのままの姿」を娘に言うことはできても、「あるべき姿」を夢をもって語ることができなかったからである。あるべき姿が見えないため、問題意識や受験に立ち向かうための十分なモティベーションをもたせることもできておらず・・・最後は、とにかく足きりにあわずに合格する!という目標しかなくて、なんのために中学受験するの?どうしてがんばらなくちゃいけないの?という素朴な娘の疑問に明確な解答を示すことができなかったのだ。

中学受験プロジェクトにおける、P2Mで言うところの「価値創造」について親が子供にきちんと説明できていなかった。親なりに中学に入ったらこんないいことがある、新しい友達もできる、クラブ活動だってある、英語も勉強できて世界が広がるし、だいいち中学は義務教育だから行かないといけないの!・・・などなどいろいろなことを語ったつもりだったが、どれもこれも娘の心には今ひとつ響かず、やる気を起こす素材としては不十分なものだった。

プロジェクト運営において、ゴール定義や、問題意識の共有、価値創造に対する理解、納得というものはプロジェクト員のやる気を引き出し士気を高めるのに必須のものである。どうすればよかったんだろうか?何を言えば娘の理解、納得、やる気を引き出すことができたんだろうか?今でも明快な答えは見つかっていない。
会社で実施するプロジェクトでは必ず価値創造の定義を見出せる(それがなくばやってはいけない)のに、我が家のプロジェクトとなると、こうもうまくいかないものなのか・・・。

1〜2年後には、高校受験プロジェクトを始めなければならない。それまでには、「なんのために高校受験するの?」「附属高校にはいったらどういういいことがあるの?」という価値定義についてきちんと説明責任を果たしたいと思う。ま、中学生ともなると、親がいちいちそんなこと言わなくても子供が自分で自分のしたいことや方向性を考えるようになるのかな?なんて淡い期待もある。

P2Mを仕事上何度か活用してきて、いつも「これ使うと仕事うまくいくよなー」と実感している。が、我が家の中学受験プロジェクトは大成功とは言えなかった。やっぱり価値創造のために実施するプロジェクト & プログラムマネジメントで一番重要なのは、「プロファイリングマネジメント」なんだろうな、と今思う。
高校受験プロジェクトのときは、プロファイリングマネジメント、がんばるぞっ!!

※ブログみたいな内容ですみません!
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