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「IT技術者と三色ボールペン」
〜ITベンチマーキンクSIG〜

株式会社日立製作所 川畑 真一:8月号

 いままでSIGの紹介が続きましたので,毛色の違う話題を提供します。皆さんの業務遂行の一助とまではならなくとも,業務遂行時の茶飲み話の種としてご利用ください。

 『三色ボールペンで読む日本語』(角川書店,2002)という本をご存知でしょうか。明治大学文学部教授の齋藤孝さんが書かれた本で,算数の九九に対して「国語でもこの九九に相当するものを」として考案したそうです。
 この本には「三色ボールペンで
 1)大事な箇所には青い線
 2)最も大事な箇所には赤い線
 3)面白いな,本当かな,賛同しかねる等の興味を持った箇所には緑の線
を引いて日本語の文章を読む」ということが何度も繰り返し,繰り返して書いてあり,付録に赤青緑の三色ボールペンが付いています。

 ここまで読めば皆さんはもうこの本のエッセンスを会得したことになります。

 PMの現場で各種仕様書をはじめ工程表,体制表,…と膨大な紙ベースの書類を扱っていると思います。皆さんはマーカーペン,付箋紙などの使い方を工夫して独自の技法で上記の三色ボールペンの使い方と同様のことをされていると思いますが,この方法も試して見てはいかがでしょうか?
 三色ボールペンでの赤,青,緑の使い方がこの本で標準化されると,他人が読んだ書類を三色の線で理解しやすくなるかもしれません。また,どこにどの色の線を引いたかで上長が部下の理解度をチェックでき,OJTに利用できるかも知れません。

 さて,ここまでが前置きでこの三色ボールペンによる日本語の読み方は,IT関連の人を悩ます各種資格試験のときに絶大な威力を発揮します。
 三色ボールペンを買って,上記1)〜3)の原則で参考書を読みます。参考書ですので緑の線を引くことは滅多にないと思いますが,青い線,赤い線を引きながら読み進みます。
 こうすると
 (a)線を引く作業をしながらなので眠くなりにくい。
   参考書が難解ならば難解なほど,目から入った文字列が睡眠薬として脳に作用しますが,線を引くか否かの判断,線を引く作業が覚醒作用となります。
 (b)頁をめくる時に青い線,赤い線のバランスを見て理解して読んだかを判断できる。
   頁に一本も引いてない,青(または赤)い線が頁一杯にずるずると引いてある等でしたら真剣に読んでないのではないかと再確認してみます。いわば,青い線,赤い線のパターンチェックで理解して読んだか否をチェックできます。
 (c)再読するときは線の引いてあるところを重点的に読む。
により学習を助けます。
 三色ボールペンの効能を述べましたが,ITエンジニアでしたら業務用にもう1色,黒を加えた四色ボールペンを持てば,いつでも業務,どこでも学習と活用できます。
 お試しください。

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