懸賞つきPMクイズ
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懸賞つきPMクイズ(8) 「トラブル処理の諸法則(2)」

芝 安曇:1月号

1. 前回からトラブル処理の法則を学んで貰っている。
トラブル処理には3種の法則があると説明した。
(1)教訓的トラブル処理の諸法則
(2)実践的トラブル処理の諸法則
(3)科学的トラブル処理の諸法則
である。
前回は教訓的トラブル処理の諸法則の話しをした。今回は実践的トラブル処理の諸法則の話しをする。

2. 実践的トラブル処理の諸法則
教訓的トラブル処理の諸法則はどちらかというと防衛的である。実践的トラブル処理の諸法則はポジティブな行動で、「災い転じて福となす」という手法と法則の話である。

質問1: 客先に納入したプラントやシステムにトラブルが発生した。
あなたはプロジェクトマネジャーです。ここであなたは何をしますか。
@ どのような問題が発生したか顧客に電話した
A プロジェクト関係者を集めて、起こりそうな問題に付いて討論をして、顧客対策を考える
B 取るものもとりあえず、顧客に直行した

実はケースバイケースである。銀行のシステムが止まったとすれば、たちどころに処理しないといけない。しかし、どのケースでもBが重要である。

  C のケースを想定する。顧客は頭から湯気を立てて怒っている。ここへ乗り込むのである。誰も行きたがらない。しかし、人が行きたがらないところに行くから価値が発生する。トラブル処理の価値を考えてみる。
◎ 顧客が怒っている。怒っているときに、怒られる対象がいなければ顧客の満足度をあげることができない。怒られることによって最初の顧客満足の価値を提供することである。
そこで、取るものもとりあえず駆けつけることが大切ということになる。
◎ 顧客の発言「何でこんなことになるのだ。お前のところはなっちゃいないじゃないか。原因は何なんだ」と怒る。
◎ 私:「申し訳ありませんが、取るものもとりあえず参りましたので、原因まで掴んでおりません。今、わが社では体制を整える作業をしています。お客様が掴んでおられる情報を頂き、対処したいと考えております」。
◎ 顧客:まだ怒りが収まらず「何に、原因もわからない。そんな体たらくだからトラブルを起こすんだ」と文句を言われる
◎教訓:「怒られることに快感を覚えるようになれば一人前」
   顧客満足度を高めたという快感です。
◎ 私:基本的にしてはならないこと、すること。
・ 言い訳を言わない
・ 顧客の怒りに逆らわない
・ 顧客の怒りつかれるまで逆らわない
◎ 顧客は言いたいことをすべて吐き出すと、冷静になる。そこで顧客は考える。「私は何故こんなに怒っているのか。もしかするとこの問題の顧客側担当者は私ではないか」。このことに気が付くと顧客の態度が一変する。「業者に文句を言っていても問題は解決しない。この目の前の業者が自分を助けてくれる人材だ。彼に問題解決について頑張ってもらおう」となる。
◎ 私:ここで私は頼りがいのある業者に変身する。しかし、このプロセスを飛ばしては顧客から決して信頼されない。
回答をお待ちする。
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