懸賞つきPMクイズ
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懸賞つきPMクイズ(3)

芝 安曇:8月号

「説得力」
 説得力はプロジェクトマネジャー(プロマネ)の必須の武器である。プロマネは自分が人事考課をしない人々に種々の仕事を依頼する職業である。たとえ人事権を持っていても人を動かすことは容易ではないから説得力はプロマネの最高の武器である。
 PMにとってこの重要な武器である説得力に関し、米国人は日本人と同じ発想ではない。米国人はすべてトップダウンで仕事をするから、部下に簡単に命令することができる。反対すれば簡単に首にすることができるからである。社内向けの説得力に関する良い教材がない。米国の説得力の教材は人にモノやサービスを売り込む際の説得力を意味している。そのようなわけでプロマネの説得力は日本人向けのものがない。そこで芝 安曇は独自に日本人向けの説得力論を開発した。ここから問題を出す。
(1)個人から集団までの説得手法

個人・集団説得手法
 図1は個人と集団を説得するときの違いを示したものである。縦軸左側は下から個人、次第に説得相手が多くなる状態を示す。横軸は左より利害右にいくに従って脅しの論理が役に立つことを示している。縦軸右は下から信頼性(暗黙知)、上に向かって論理性(形式知)が説得に効果を発揮する。
 例:個人を説得するときは、個人間の信頼関係や利害得失の入り込む余地が多い。左縦軸に従って上方へ進むと、個人からチーム、上司、顧客、多数の集団への説得となる。説得手法は個人の場合は「利害関係」や「情」がからむ。しかし、説得対象が多数になると次第に「脅しの理論」や「正論の世界」へと進む傾向がある。一般大衆の説得は人々に感動を与える論理展開が功を奏する。

(2)個人説得の4領域説得手法(図2防護の壁と切り崩し手法
防御の壁と壁崩しの手法
 第2図は4つの領域で構成されている。
 第一領域は被説得者の領域である:防衛本能が高く、防護のための分厚い壁がめぐらされている。防衛本能、既得権維持、地位の維持、失敗を恐れる、自分がしなければよいと考えている。
 プロマネはこの「防衛の壁」を持つ人間に対し、知恵を働かせることになる。しかし、無手勝流では成功しない。
その説得手法として
第II領域:
第III領域:
第IV領域:
が存在する。

問題1.:第2図から第II、III、IV領域のネーミング、特徴と、説得手法を書いてください。
そしてあなたはどの領域の手法が効果的か述べなさい。