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鏡の法則  ―― 人生のどんな問題でも解決する魔法のルール ――
(野口嘉則著、総合法令出版社発行、2006年05月23日、初版、92ページ、952円+税)

デニマルさん:7月号

 この本はあるブログで紹介されたもので、未だ話題になっていない。だがブロガーの間では好評である。内容は「いじめ」の問題から親子関係の悩みを友人のコンサルタントが見事に解決するストーリーであるが、随所に感動する場面があり話題を呼んでいる。著者はコンサルタントの仕事から「人を幸にすること」を基本に書いている。そして巻末に「本書の売上げの一部は、社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンに寄付される」とある。最近の親の子供虐待や学校での「いじめ」等で「ゆるせない」状況が家庭、学校、社会の至る所にある。しかし、世界中には貧困や飢えで亡くなる子供たちも多く、生きる上での「ゆるせない」状況以前の問題もある。著者は、人の幸せを語ると共に子供たちの生きる幸せにも貢献している。こうした考えや実行が、多くの人を感動させているのだろうか。感動するだけはなく、実行することも必要だ。この紹介もその一助になればと思っている。

結果と原因の法則  ――「結果」には必ず「原因」があり、その原因は心の中にある――
 自分の子供が「いじめ」にあったら、学校に実情を訴えて解決を求めるだろうか、子供は色々考えてそれを望まないケースもある。その結果親子共々悩み苦しみ、致し方なく他人(本書では、友人のコンサルタント)に相談する。そこで話されたのが、「いじめ=結果」には、「いじめられる=原因」の法則である。その原因は、いじめられる人(=子供または親)の心の中にあり、それが過去の「ゆるせない」ことに起因していると著者は指摘した。

必然の法則     ―― 自分に解決できない問題は決して起こらない――
 子供の「いじめ」問題は、自分では解決出来ないものと考えていた。しかし、原因が自分の過去の「ゆるせない」ことであると指摘され、先ずその問題解決に努力した。過去の「ゆるせない」ことを「ゆるす」とは、自分の考えを認め、相手を受け容れることから始まる。自分に関係する多くの問題は、その人にとって起きる必然性がある。そして生きていく過程で起きる多くの問題は、全て自分自身が解決できるから起きていると説いている。

鏡の法則   ―― 人生の現実は、私たちの心の中を映し出す鏡である ――
 「ゆるせない」気持ちを心に中に持つ者は、誰かを責めていることで自分自身の心の安らぎはない。体に余分な力が入っていていつも緊張状態が続いている。一方「ゆるす」状態は、心の緊張を解きほぐし体も心も緩んでリラックスしている。心のリラックスは、先ず自分自身を「ゆるす」、そして他人を「ゆるす」ことから始る。鏡で自分を見るように、「人生で起きていることを見れば、自分の心の中を知ることができる」これが鏡の法則である。